空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

今週は膝蹴り

 私の指導する通常クラスでは週ごとに、一つの技にフォーカスして稽古を組み立てています。

 今週は膝蹴り。


膝蹴り、空蹴り

 空蹴りでフォームを整え


膝蹴り、ミット

 ミットで当て感を養い、また他の技とのコンビネーションを覚え

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 スパーリングで実践する、といった流れです。

 膝蹴りは誰でも技の威力が出しやすく、またフルコンタクト空手ルールでは非常に有効な技となります。

 道場生にはしっかりと習得して欲しいと思います。


 通常クラスでフォーカスする技は4 種類と決めています。

 道場生を稽古に飽きさせないようバラエティーに富んだ稽古を組み立ててることも大切と思いますが、技を習熟させるには集中して取り組むことも大切です。

 技を4 種に集約しながらも、コンビネーションでバラエティーを加味し最良の稽古を模索しています。

 

 昨日の鴨島道場

 少年部クラス1 部(17 時45 分~18 時45 分)


鴨島道場少年部1部2.3.2021

 少年部クラス2 部(19 時~20 時)


鴨島道場少年部2部2.3.2021

 一般部クラス(20 時15 分~21 時)


鴨島道場一般部2.3.2021

 2.3.2021記

達人技をスパーリングで。

 先日のスパーリング、逆突きをギリギリで躱されるようになって来たので咄嗟に頭によぎったのが「ギリギリに躱される密着状態に近い距離で崩し技ができないか」と。

 そこで咄嗟に体が反応したのがこの展開です。


崩し技

 躱され際に体当たりのように体をぶつけて相手の体勢を崩しています。

 我ながら良い閃きのように思いますが、体当たりの角度、ポイント等を研究し、技として精錬していけば面白い達人技のようになるかと。

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 達人技には憧れ、見る人を楽しませたいと思いますが、スパーリングで実践できるようになることが目標です。

 

 昨日の徳島市加茂道場

 少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部2.2.2021

 一般部クラス(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部2.2.2021

 2.3.2021 記

「スパーリングで悪いところありますか?」との質問を受けて

 「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、少年部クラスでは「人が注意されている時は、他人事と思わず自分が出来ているかどうか確認するように」と参加者全員によく指導します。

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 先日のある少年部クラスの稽古前に低学年の道場生が「スパーリングで悪いところありますか?」と稽古前に聞いてきました。

 普段、私に話しかけたりすることはなく唐突な質問で、彼はスパーリングでは道場の同年代の中で頭一つ抜けているので質問された時はちょっとびっくりしました。

 後から考えるに、冒頭の少年部指導でよく発する言葉を受けての自省の心からの質問であったように思います。

 普段のスパーリングに奢らず、私の言葉を素直に受けとめているように感じる彼に心が洗われ、また彼の今後の可能性を大いに感じました。

 自省は謙虚さであり、謙虚さは人の可能性を引き出します。

 自戒も含めて自省する心を忘れてはいけない、道場生に教えられたように思います。

 

 昨日の美馬道場

 少年部クラス(19 時~20 時)


美馬道場少年部2.1.2021

 一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)


美馬道場一般部2.1.2021

 2.2.2021 記

受け技における引き手の取り方の組手・スパーリングへの展開

 先週の通常稽古では、各クラスとも基本稽古の受け技における引き手の取り方を重点的に指導しました。


基本稽古、受け技

 上段受けは引き手を正中線カバーから、外受けは反対の脇から、内受けはけん制から、下段晴払いは金的カバーからといった具合です。

 初級者のうちは動作のメインとなる受ける手に気を取られ、補助的な引き手まで意識するのが難しいものですが、こういった動作は実際の組手、スパーリングに反映するものであり、その一例が下記の添付動画。


ステップしながらのガード、スパーリング

 動画中の黄帯の道場生は相手の蹴りをステップで捌きながらガードを上げています。

 対戦者の不意の攻撃の変化に備えてものですが、上級者ほど不意に攻撃を変化させるものです。

 不意に備える組手は技術の高いものと言えますが、ステップだけに気を取られず補助的なガードを行う運動構造は基本稽古の受け技における引き手の取り方と同じです。

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 こういった動きは、下段回し蹴りに見立てた受け返し棒をステップで躱す時ガードも上げる、下記の添付動画のように受け返しの時から意識を高めて練り上げます。


ステップしながらのガード

 意識的に高めた動きは実践である組手・スパーリングで無意識で発動するものですが、その動きは基本稽古、受け返しといった通常の稽古の流れの中で練り上げられるものと道場生には認識を深めて欲しいと思います。

 

 さて昨日は、北東あわじ支部の黒帯の皆さんと徳島錬成大会(2/28) 運営会議を行いました。

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 会議の結果、統合する部門、対戦者不在のため廃止する部門が出てきました。

 統合ではその打診を、廃止では通達を各該当者に所属長を通じてお知らせしますので、該当選手の皆さんはよろしくお願い致します。

 会議に参加された皆さん、ご参加ありがとうございました。

 

 土曜日の鴨島道場と阿南道場の稽古

 鴨島道場選手クラス1 部(15 時~16 時)


選手クラス1部1.30.2021

 鴨島道場少年部(16 時15 分~17 時15 分)


鴨島道場少年部1.30.2021

 鴨島道場選手クラス2 部(17 時30 分~19 時)


選手クラス2部1.30.2021

 鴨島道場一般部(19 時15 分~20 時30 分)


鴨島道場一般部1.30.2021

 鴨島道場居残り(21 時~21 時30 分)


鴨島道場居残り1.30.2021

 

 阿南道場


阿南道場1.30.2021

 阿南道場


阿南道場1.30.2021

 2.1.2021 記

もし自分が現役選手であったならば。

 一昨日のブログで書いたマシエ選手、ジマンタス選手ら海外選手の進歩。

 もし自分が現役選手であったならば彼らとどう戦うか?

 思うところはシンプルに攻防の質を高めることです。

 接近戦が巧みになり、懐に飛び込んで技を封じ込める対策が難しくなった彼らに死角はありません。

 ならば真っ向勝負で活路を切り開いていくしかありません。

 真っ向勝負と表すると、肉を切らせて骨を断つような打ち合いがイメージとして先行すると思いますが、その真っ向勝負をディフェンスを交え最大限に被弾を回避し、最大限に技を効かす相手との距離を潰さない組手として展開します。

 ディフェンスに関しては、フルコンタクト空手は従来突きに関するディフエンス意識が甘いと個人的に思いますが、これを改め細かく突きをカットしていく。

 オフェンスに関しては、従来の突き蹴りのフォームを一考し威力を高める。

 突きのフォームの一考に関しては、一昨日のブログであげたマシエ選手の下突きにヒントは見えてきます。


マシエ選手の下突き

 私的にはマシエ選手の突きは、従来のフォームとは違う要素が多々感じられ、それは本来の空手の突きであるように思います。

 死角のなくなった海外選手への対策は、攻防の質を高めた真っ向勝負。

 その真っ向勝負のためには、攻防ともに〝従来〟という固定観念の打破が必要かと思います。

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 私は対海外選手を想定し、従来の固定観念に捉われない指導を選手、選手でない道場生にも常々模索し行っています。

 それは自身現役でもなく、世界の舞台に立てる道場生もいない田舎の当道場にとって分不相応なことかもしれません。

 しかし目線は高く、視野は広くありたいと思います。

 目線の高さ、視野の広さを道場のカラー、道場の魅力としていきたいと思います。

 

 昨日の指導

 やわらかカラテ(15 時30 分~16 時30 分)


やわらかカラテ1.29.2021

 徳島市加茂道場少年部(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部1.29.2021

 徳島市加茂道場一般部(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部1.29.2021

 徳島市加茂道場居残り稽古(21 時~21 時20 分)


徳島市加茂道場居残り稽古

 1.30.2021 記

「空手やっている人は強いんぞー」との声を日本人の美徳へ

 昨日の美馬道場の少年部の稽古前、幼年・低学年の子達の会話から「空手やっている人は強いんぞー」との声が。

 その声に「空手やっている人が強いんじゃくなくて、空手の稽古を一生懸命している人が強いんだけど」と声に出さずに心でつっこみ、無邪気さに微笑ましく思いながら聞き逃しました。

 聞き逃しものの一瞬思ったたわいもない上記のつっこみは真理であり、この真理こそ子供たちには伝えていかねばならないように後で思いました。

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 子供たちには空手をしていることだけで安易に自分は強いと思わず、稽古への向き合い方次第で強さは決まってくることを伝えなければと思います。

 強さが稽古への心の持ちようであることが分かれば、強くなりたければ自ずと真摯な心となり、その真摯な心は謙虚な姿勢としての人格になるように思います。

 真摯、謙虚は日本人の美徳ですが、その美徳さが失われつつあるように思う昨今、強さを通して日本人の美徳へと導く道場でありたいと思います。


 昨日の美馬道場

 少年部クラス(19 時~20 時)


美馬道場少年部1.28.2021

 一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)


美馬道場一般部1.28.2021

 1.29.2021 記

世界の一片、日本の片隅、ココロカップより

 現在、新極真会ホームページでは昨年12 月5-6 日にポーランドで行われたココロカップの試合結果と一昨年に行われた第 12 回世界大会の準優勝者のマシエ選手と、同じく第12 回世界大会で注目を集めたリトニアの新鋭ジマンタス選手の試合動画がアップされています。


Kokoro CUP 13 - Maciej Mazur vs Zimantas Paulius

 この試合動画を見て私は驚愕する思いですが、その驚愕理由の一つは日本人選手に対する危機感です。

 リーチの長い外国人選手に対し、その懐に飛び込んでリーチを封じ込めるのが、これまでの対外国人選手の有効な対策でした。

 しかしその有効手段も試合冒頭のジマンタス選手、マシエ選手の攻防から通用しなくなっていく危惧を感じます。


 危惧を感じる両者の具体的な技ですが、ジマンタス選手の場合は左の直突き。


ジマンタス選手の直突き

 このモーションの小さいシャープな突きには、懐に入る前に追い突きで合わせられるように思います。

 また懐に入ったとしてもステップで距離を取られ、左の逆突きにチェンジして攻め立てられるように思います。


 マシエ選手の場合は下突き。


マシエ選手の下突き

 私もマシエ選手のような下突きを研究しスパーリングでよく使うので、その効力を断定できますが、効力の一つは懐に飛 び込んで距離を潰したとしても、その間隙を抜いてこの下突きは伸びてきます。

 実際、動画でシマンタス選手がマシエ選手の手を押さえるようにディフェンスしていますが、そのガードの下をくぐり抜 けるように下突きが伸びています。

 この下突きはモーションは小さいながらも、肘の絞りによる脇の締まりの効いた体幹を存分に使った威力のある突きであ り、その上マシエ選手の場合、重心移動も上手く使っており体重の乗った非常にやっかいな突きであると言えます。

 上記の両選手の技に「日本人選手は打つ手がないのか」と問われれば、思うところはありますが、それを綴れば長くなる ので回を変えて書いてみたいと思います。


 驚愕のマシエ選手、ジマンタス選手の技ですが、新型コロナで世界中が閉塞する現在、しかし世界の一片で動ける地域は動いており、その人の動きで技術が進歩しています。

 その動き、技術の進歩はコロナに負けない人間の姿の一つである個人的に思います。

 コロナに負けない人間の姿が、人種を超えて新極真会の道着を纏った人たちによって感じられることは、ワールドワイドに広がる新極真会の誇りです。

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 新極真会の指導者のはしくれとして世界中で頑張っている新極真会同士の存在を矜持とし、日本の片隅で頑張って行きたいと思います。

 

  昨日の鴨島道場

 ストライク・フィットネス(14 時~15 時)


ストライク・フィットネス1.27.2021

 少年部1 部(17 時45 分~18 時45 分)


鴨島道場少年部1部1.27.2021

 少年部2 部(19 時~20 時)


鴨島道場少年部2部1.27.2021

 一般部(20 時15 分~21 時30 分)


鴨島道場一般部1.27.2021

 1.28.2021記