空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

時間効率のススメ、我々の空手の風格と趣きを一対となす

 先ごろの徳島新聞の記事に書いてありましたが、時間効率が重視される昨今では、音楽ではサビの部分のみが強調されるように前奏の短い曲が好まれ、映画は倍速で見る人が増えているそうです。
 映画の場合、2 時間の映画を倍速で見た場合、1 本を見る時間で 2 本楽しめることが時間効率だったりするそうです。
 効率的に音楽や映画を鑑賞することで、音楽では「前奏の短い曲で曲全体の雰囲気が伝わるのか」、映画では「登場人物の会話の間合いなど全く意味がないのではないか」と音楽や映画の識者は憂慮し、効率的な音楽や映画鑑賞が、その文化の衰退に繋がるのではないかと危惧しているそうです。

 私は音楽や映画に深い造詣がある訳がなく、そのセンスもありませんが、確かに効率的な音楽や映画鑑賞では、音楽や映画の全体的な〝趣き〟は感じ取れないように思います。
 私のようなものでもサビに至る歌詞やメロディーに心が動いたり、主人公のちょっとした表情にその心情を感じたりするものです。
 音楽や映画鑑賞に効率は、必要のないように個人的には思います。

 音楽や映画鑑賞に必要のない時間効率ですが、空手の稽古に私は時間効率を求めています。
 選手現役時代には、前述の効率的な映画鑑賞のように「人が 2 時間かけてする練習を 1 時間でしよう」などと考えていました。
 練習に時間効率を求めた理由は、仕事等で練習時間が取れなかったのと、長い練習が肌に合わなかったことにありましたが、2 時間の練習を 1 時間に集約するのには、練習に不必要に思う時間の浪費などは嫌厭しました。

 練習中の談笑などは無駄口と嫌厭し、それが態度に出るものだから「時にはピリピリして感じが悪い」と苦言されたこともありました。
 選手を引退し、自分の練習に固執しなくなった今は、道場生への稽古指導などでピリピリした雰囲気は出していないと思いますが、その名残りは今もあると思います。

 選手現役時代、私が時間を浪費する無駄口とした稽古中の談笑などは、今、視点を変えて考えると音楽や映画の趣きのように空手の趣きとなるかも知れません。
 空手の趣きを〝人の和〟などとする場合には、稽古中の談笑を無駄口とする、私の考えは誤りのように思います。
 しかし空手の趣きは、人によって様々に定義されて良いものと私は思います。

 〝趣き〟は味わい、面白みといった事ですが、スポーツ的なチームプレイ感覚などに感化された人は空手の趣きに、前述のように〝人の和〟といった趣きを求めても良いと思います。
 私は別段、空手の趣きに人の和などを求めたりすることを否定しませんが、私は空手の趣きを人の和のような、スポーツ的チームプレイ感覚なものでなく、個人から醸しだされる〝思いやり〟などの〝人への情緒〟に定めています。
 その情緒とは、スパーリング中に泣き出した対戦相手に加減をするなどの、強さを求める事から生じる厳しさの中で人に対して感じる情緒です。

 空手の最重要の本質は、強さを求めることにあると思います。

 空手の本質の中からこそ、空手独特のスポーツなどとは違う趣きは醸成されるものと思います。
 空手、特に我々の空手の昔の稽古の雰囲気には、談笑が飛び交うワイワイとした雰囲気は全国の道場でもあまりなかったと思います。
 どちらかといえば道場全体での言葉数は少なく、粛然、厳然とした雰囲気の中で強さを求めた稽古がされていたと思います。
 我々の空手の粛然、厳然とした雰囲気は我々の空手の流派としての風格となり、その風格は単なる雰囲気のみに止まらず、現代の空手技術を進歩させたものと私は思っています。

 時代の違い、少年部、壮年部が主体の道場生の現在の世代構成の違いにより、今は昔ほどの粛然、厳然とした雰囲気の稽古は時代にそぐわず、そのような稽古指導をしようとは私も指導者としては思いません。
 稽古の進行を妨げるほどの騒がしさがなければ、稽古の合間の談笑もあって良いものと思います。
 しかし我々の空手で築かれ、受け継がれてきた風格は、受け継いで行きたいと憚りながら思います。

 我々の空手の風格は、強さを求める姿勢から派生される趣きをともなうものです。
 〝強さは優しさなり〟〝優しさは強さなり〟とは、我々の空手でよく表現されるフレーズですが、〝優しさ〟という趣きは、我々の空手では〝強さ〟という風格と一対でなければなりません。
 我々の空手の風格と趣きを一対とすべく、道場生に「ピリピリしている」とは感じさせないほどに、昔、自身が強くなりたいと思って求めた練習の時間効率を、今の時代に合わせて求めて行きたいと思います。

 < ご案内 >
 明日 (3/4) の土曜日の美馬道場、鴨島道場の稽古は、私が同日行われる福岡支部の緑武士選手、南原朱里選手の結婚披露宴に出席にするためお休みです。
 また 2/12 に行われる香川県大会のトーナメントが、主催の原内師範のブログで掲載されています。
 出場者、保護者の皆様はご確認ください。
 2.3.2033 記

新極真会徳島西南支部は随時入会者を募集しています。
興味のある方はお近くの道場に、お気軽に見学・体験にお越しください。
お問い合わせはホームページより、「逢坂(おおさか)道場」でご検索ください。
<徳島市の道場>
徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
<美馬市美馬町の道場>
★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
<常設道場・旧重清東小学校>
稽古日…木曜日
少年部クラス…19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
合同アドバンスクラス…10 時~11 時 15 分
<阿南市の道場>
★阿南道場
稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 ( 選手稽古 )…19 時 15 分~20 時
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

老いによる衰えに反比例する身体能力のススメ、その裏付けとなる意識を積み重ねた経験

 私の視力はもう長いこと測っていませんが、裸眼で 0.2 か 0.3 くらいです。
 目が悪い上に近年は老眼が進み、目に関しては不自由な思いを年々するようになってきました。
 老眼は特に年々進行しているようで、ここ数ヶ月でそれを如実に感じたのは昨年 9 月の海外出張の時でした。
 私は海外出張での行き帰りの飛行機の中では、席の前のモニターで映画を見ることを楽しみにしています。
 コロナ禍前の 2019 年の 9 月にはモーリシャスに出張しましたが、その折は眼鏡をかけて映画を見れたのですが、昨年 9 月のポーランド出張では眼鏡をかけたままでは見れませんでした。

 老眼の進行に愕然としましたが、50 歳を迎え「仕方がないか…」と老いの寂しさを機上で感じました。

 50 歳を迎えると〝老いによる衰え〟を体調、身体機能の変化で色々と感じるようになり、それを寂しさとともに受け止めざるを得ないようになってきました。
 今後、そういったことはもっと増えてくるように思い、老いによる身体機能の衰えは目だけではなく、身体機能の全般に及んでくると思います。
 しかし、老いによる身体機能の衰えに反比例するかのように個人的に感じる、老いによる別の身体機能の向上も空手を稽古していれば感じることが出来ます。
 私の場合の老いによる衰えに反比例する身体機能は、スパーリングでの相手の技の見切りです。


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 相手をするのに慣れている、リーチでも私が優位な中・高生の道場生相手のスパーリングですが、相手の技が以前よりも見切れる実感があります。
 ここで言う〝技の見切り〟とは、大まかに言えば相手の突き・蹴りに対するディフェンス ( 防御 ) ですが、空手、または他の格闘技でも突き・蹴りに対するディフェンスは動体視力によるものであり、動体視力が重要と一般的には定説にされています。

 動体視力を改めて調べてみると「動いている物体を視線を外さずに持続して識別する能力」とあり、「各種スポーツに関する能力の多くに動体視力能力が影響している」とも書かれています。
 動体視力は上記の「物体を視線を外さずに持続して識別する」とあるように、眼球を如何にスムーズに動かせるかどうかにかかっているそうですが、眼球を動かすには眼球の周りの6つの筋肉を動かしているそうです。
 眼球の周りの筋肉が動体視力には起因しているため、加齢による動体視力の低下もトレーニングで防ぐことが出来るそうですが、視線のピントを合わせる視力そのものが私のように老眼なども加わり低下すると、いくらトレーニングしても動体視力の維持は難しいように思います。

 眼鏡、コンタクトを使い視力を補正すれば、動体視力の維持は可能だと思います。
 しかし私はスパーリングの時には、眼鏡は元よりコンタクトも使いません。
 選手現役時代の終盤は試合でコンタクトを使っていましたが、それは眼鏡を外すと生じる試合会場内での行動の不便さを解消するためであり、競技そのもののためではありませんでした。

 私のディフェンス技術には、動体視力はあまり関係ありません。
 動体視力に対する静止視力で相手の突き・蹴りの起り ( モーション・予備動作 ) のみを感知して、その感知からの突き・蹴りの軌道を予測しディフェンスをしています。
 予測を用いてディフェンスするため、ディフェンスの精度には経験が大きく反映しますが、経験とは稽古でのスパーリング、試合の組手での経験です。

 経験とは積み重ねであり、長年の積み重ねは「事に古 ( ふ ) りたり」と言いあらわされるように、経験は年齢も共に積み重ねる、老いでもあると思います。
 私は老いで視力が衰えても、逆に視力が必要とされる身体機能としての空手のディフェンス技術が向上したように思います。
 経験を老いに反映させるには、一つ一つの積み重ねでの意識が大切になると思います。
 その積み重ねの意識とは、私のディフェンス技術においては一回、一回のスパーリング、組手で〝しっかりディフェンスをする〟という単純な意識でした。

 私のディフェンス技術のような老いに反比例する身体機能の向上など、一見まゆつばな詭弁ように思われますが、そこには技術の裏付けとなる具体的な〝意識を積み重ねた経験〟があります。
 その意識を積み重ねた経験を、新極真会徳島西南支部の道場生に説いて行きたいと思いますが、説くだけでなく道場生の目の当たりにも示して行きたいと思います。

 また私のディフェンス技術も、人が人としての全ての機能を低下させ死を迎えるように、いずれは消え去るものです。
 先のブログに書いたように〝無常〟なものですが、無常として消え去るには、まだまだ時間はあると思います。
 「50 代は無論こと 60 代、70 代でも大丈夫なのではないか」と思ったりしますが、そう思うのは阿南道場の稽古でスパーリングに参加する 74 歳の武田指導員の姿を見て思います。

 無常は儚いものですが、無常の中にも可能性や希望は見出すことはできると思います。
 無常の中の可能性や希望、それは人の頑張る姿から感じることが出来るように思います。
 2.1.2023 記

新極真会徳島西南支部は随時入会者を募集しています。
興味のある方はお近くの道場に、お気軽に見学・体験にお越しください。
お問い合わせはホームページより、「逢坂(おおさか)道場」でご検索ください。
<徳島市の道場>
徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
<美馬市美馬町の道場>
★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
<常設道場・旧重清東小学校>
稽古日…木曜日
少年部クラス…19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
合同アドバンスクラス…10 時~11 時 15 分
<阿南市の道場>
★阿南道場
稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 ( 選手稽古 )…19 時 15 分~20 時
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

身体への意識のススメ、平家物語の無常を感じる情緒

 先日の少年部クラスの稽古、その日のミット稽古は膝蹴りを練習しましたが、入会間もない小学校低学年の道場生が膝で蹴らずに太ももで蹴っていました。
 「膝を曲げて、膝のこの部分で蹴るんだよ。」と指導しましたが、私は稽古全般で初心者には自分で見本を見せるか、道場生に見本を示してもらいます。
 その道場生にも、事前に見本を見せましたが「詳しく説明しないと見本を見るだけでは、膝蹴りと言っても太ももで蹴ってしまうんだな」と感じました。

 膝の機能について調べてみると「私たちはひざのおかげで、立ったり、座ったり、歩いたり等、さまざまな姿勢や動作をすることができます。 また、ひざは私たちの体重を支え、日常の動作において地面から足への衝撃を吸収しています。」とあります。
 膝を蹴りとして使うことなど、上記のいゆわる〝日常動作〟にはないことで、膝蹴りは非日常的な膝の使い方と言えます。
 同様に突きは指を握り込んで握り拳で打つものですが、指の機能は本来は物を掴んだりなどするものであり、突きも非日常的な指、または指に付随して手、腕などの使い方となります。

 そうして考えると空手の身体の使い方は非日常的な身体の使い方が多く、その非日常的な使い方は空手を学ばなければ知り得ない、最近よく耳にするところの〝知見〟という言葉に相当するように思います。

 知見は物事をよく知ることであり、その知ることは可能性や希望になると思います。
 話は変わりますが、人間は文明が進むほどに身体への意識が薄くなると言います。
 文明が進むとその産物である色んな利器のお陰で、何事も脳で考え、感じようとするからとのことですが、人間が古くから受け継いできた文化には身体への意識が色濃く反映されているそうです。

 日本人の情緒が綴られた、古い文学の代表作の一つと言える〝平家物語〟。
 「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」

 上記は、その有名な冒頭の一節ですが、仏教の無常感が表されているそうです。
 無常感である〝盛者必衰の理〟は大概的な人の営みを示すことですが、生まれてから成長し、老い、やがて死を迎える、個人としての人の一生も反映していると本か何かで読んだことがあります。
 人は老いると若い頃の元気や力などの喪失を感じるものですが、盛者必衰の理はその喪失感としての無常も投影しているものに思います。
 人としての個人の無常ですが、それは若い時と老いた時の身体の違い、身体への意識があるから感じられるものと思います。
 最近は老人のような若者、子どもが多いと言われますが、若い時と老いた時の身体の違いを感じる身体への意識が薄ければ、平家物語に綴られたような無常を感じることが出来ないのではないかと個人的に思います。

 実は高校の古文の授業でしか知らない平家物語を賢しげに引用していますが、平家物語のクライマックスである今の年齢でわずか 6 歳の安徳天皇の入水のように、平家物語には多くの人の死が描かれています。
 平家物語は人の死を無常と表すことで、人の死生観を読む人に問いかけ、そして物語っているように思います。
 人の死の無常を知れば、いずれ迎える自分の死への向き合い方が色々と見え、そして今なすべきことも見えてくるように思います。
 しかし無常を知らなければ、いずれと今を何も感じずに、いずれ迎える死は、その間際に単なる恐怖としか感じないようになるのではないかと思います。
 無常、また無常のみに止まらず人の情緒を感じる必要な要素の一つに、私は身体への意識があると思います。
 身体への意識は、様々な人の情緒を呼び起こし、その情緒が人生を豊かにするものと思います。

 空手は身体の使い方への知見を通して、人の身体への意識を深めるものです。
 空手の身体への意識からなる知見は、空手の技となり今の可能性、そしていずれ ( 未来 ) への希望となると思います。

 自身の身体への意識を深め、その意識から知見を得て、知見を技として新極真会徳島西南支部の道場生に伝えて行きたいと思います。
 そしていつか平家物語をきちんと読み、薄い引用に終わらず、平家物語を読んで得た知見による深い考察をブログで書いてみたいと思います。
 古典文学はさっぱり頭に入りませんが…。

 < 追記 >
 土曜日 (1/28) は冷え込みましたが、夜、一番最後に道場を後にする私を気にかけ、車のワイパーが凍りつかないようにしてくれた方がいらっしゃいました。

 どなたか知れませんが、お気遣いありがとうございました。
 お陰様でスムーズに帰宅することが出来ました。
 1.30.2023 記

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徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
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★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
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三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
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★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
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希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

人見知りのススメ、ユーモアに必要な距離感覚

 〝ユーモアとは「距離感覚」です〟
 〝いったん自分と状況との間に距離をおき、状況を俯瞰することで客観を取り戻し、事を上手く運ぶことが出来るのです〟
 と今、読んでいる本の一節にありますが、この一節には個人的に大いに納得するところです。

 ユーモアで事を上手く運ぼうとすることの一つに、対人関係があると思います。
 人は良好な対人関係の構築のためにユーモアで冗談を言う事がありますが、冗談で言ったつもりのユーモアが相手には伝わらず、かえって対人関係を悪くするといったことは、私自身も経験しましたが、世間でもよくあることのように思います。

 良好な対人関係を築くには相手との距離を縮めることが大切と思いがちですが、縮め過ぎると本意でない冗談を言ったつもりでも、相手を不快に思わせない客観性を見失い、冗談はユーモアと感じてもらえなくなるように思います。
 ユーモアに必須な相手に不快感を与えない客観性は、相手との距離感覚から生じるもののように思います。

 ユーモアの語源は、古代ギリシア以来の古典医学用語で〝体液〟を意味するラテン語の〝フーモル〟にあるそうです。
 人間には血液を始め様々な体液が流れていますが、様々な体液の混合の度合いが人間の性質、体質となり、近代では気質、気分、とくに滑稽さやおどけへの傾向性のある気質の意味で使われるようになり、フモールはユーモアとなったそうです。
 ユーモアは人間の性質、体質、気質を語源とする人間の内面を表す言葉であり、ユーモアは単なる滑稽さやおどけのみにならず、その対象となる人間等に対する同情、哀れみを含んだ情的寛容的性格を有し、イギリスでは紳士としての品質証明は出自、財産、学歴でなくユーモアにあるとされるそうです。
 また日本でも江戸時代に発達した町人文化である俳句、歌舞伎、浄瑠璃でユーモアの感性を豊かに育んできたそうですが、ユーモアは洋の東西を問わない人としての重要な資質であるようです。

 〝人見知り〟とされる性格がありますが、私も極度の人見知りであり、人見知りは世間的には良い性格とはされていません。
 「人の見知りの性格を治したくて…」などとは、世間ではよく聞く相談事ですが、人として重要な資質であるユーモアが「距離感覚」であるならば、人見知りの性格は悪いものでなく、むしろユーモアに転化が可能な良い性格になり得ると思います。

 人見知りの性格の人は、私自身がそうであるがためによく分かりますが、人と距離を取りたがります。
 人見知りの距離を自分の凝り固まった主観をもって取ると人との壁となり、人見知りは単なる人見知りとなり良い性格にはなりませんが、距離を壁とせず、距離を持って自分と人とを俯瞰し、人に対する主観を客観に変じ、その客観性を持って人に接することが出来れば、人見知りはユーモアの淵源になるように思います。

 人見知りをユーモアとするには、人への主観を客観に変える訓練が必要に思います。
 人への主観は、人と自分との違いを否定的に捉えがちになり、人との違いの否定的な主観が、人との距離、そして壁となるように思います。
 人との距離、壁は、時に人を遠ざけたり、または人への攻撃の衝動となったりしますが、その要因は、自分への自信の無さから人との違いを容認できない、不寛容さにあると思います。

 人は、人それぞれに違いがあって良いものと思います。

 人との違いを容認できる、人への寛容の最大の源泉は、自分への自信と思いますが、自分への自信の持ち方の一つには、空手で強くなることが有効に思います。

 私は個人的に自分に自信を持ち、寛容を湛え、ユーモアを身につけるのに空手は最適と思いますが、その理由は単に空手で自分に自信が持てる強さを身につけることのみにありません。
 空手の極意の一つに〝間合い〟にあるからです。
 間合いとは〝距離〟と〝タイミング〟です。
 間合いにおける距離は〝客観性を持つための俯瞰〟、タイミングは客観性を持って人と接する〝きっかけ〟になると思います。

 空手の組手感覚における間合いは、対人感覚であるユーモアにも通じると思います。
 新極真会徳島西南支部の道場生は人見知りの人も、そうでない人も稽古で〝間合い〟への意識を練り上げ、それを社会での対人関係に転用し、円滑な対人関係を築くべしと、極度な人見知りの指導者である私から提言したいと思います。
 1.27.2023 記

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鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
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少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
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一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
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★美馬道場
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一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
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稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 ( 選手稽古 )…19 時 15 分~20 時
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

複合動作、連動動作を身につけることのススメ、対応力に富んだ合理性を身につける

 目印となるマーカーの間をツーステップで移動し突き、蹴りを行う、新極真会徳島西南支部でよく行うステップ練習があります。

 マーカー間の移動はツーステップ、2 回のステップと指定していますが、この練習を行うと 2 回ステップすべきところを 1 回のステップしかしない道場生が散見されます。
 その理由の大半は 1 回のステップでマーカー間の移動が事足り、そのためツーステップへの意識が低くなるものと思われます。

 空手の組手は、全体的な運動量は多いものの、一回の動作における移動距離は短いものです。
 一回の動作における移動距離とは、例えば 100m 走であるならばスタートでダッシュするとその運動は 100m を走りきるまで続きます。
 ゆえに、100m 走における一回の動作での移動距離とは 100m ということになります。

 空手の組手の場合、私のリーチで感じる一回の動作の移動距離は、例えば距離の離れた相手に技を仕掛ける場合は遠くても 2m を超えることはなく、相手の攻撃を躱すのに相手との距離をとるにも長くて 1m、実際はそれ以下の距離であることが大半です。
 一回の動作での移動距離は 100m 走などと比べればごく短いものですが、短い距離での動作を繰り返すために全体的な運動量は多いものとなります。

 空手の組手における運動量、組手の優劣はこの運動量の豊富さに左右される場合があります。

 運動量の多いものが組手では優勢になる場合が多いですが、私などは道場生に対し試合での組手、稽古でのスパーリングで「相手よりも動け」と、よく指導します。
 空手の組手で豊富な運動量を可能にするには、第一にスタミナ面のフィジカル強化が必要となりますが、それと同じく一回の動作に多くの動作を重ね、連ねる複合動作、連動動作を身につけることも重要となります。

 空手の基本、移動、型稽古などは、運動量を豊富にさせる複合動作、連動動作を高める側面があります。

 例えば基本動作の上段受けは、顔面に飛んでくる相手の突きを頭上へと受け外すといったことがその意味合いの一つですが、受ける手を頭上へと上げる前には正中線をカバーするように受ける手の反対の手を構え、同時にその肘に受ける手を置く予備動作から、受ける手を頭上に上げながら同時に受けない反対の手を引き手として脇に引きます。
 大まかに予備動作が複合動作、予備動作から受ける動作が連動動作といった具合になりますが、受ける意味合いだけならば複合動作、連動動作は不要に思います。
 空手の稽古で一見不要に思える複合動作、連動動作をわざわざ行う理由は、複合動作、連動動作の動作性を高めるためにあると私は思います。
 複合動作、連動動作は組手の優劣の一端である運動量を豊富にするものですが、組手における運動の合理性ともなり組手の技術にもなるものです。

 冒頭のツーステップにおいては、1 回のステップで移動出来るところを 2 回のステップを踏めば運動量は増え、1 回のステップを 2 回に区切るには細かいステップが必要となりまのすが、その細かいステップは相手の不意な動きにも応対することのできる技術となります。

 空手の稽古は基本、移動、型などの総じての基本稽古、ステップ練習のような応用練習でも複合動作、連動動作の動作性を高める側面があります。
 空手の稽古で全局面的に高められた複合動作、連動動作は合理的な動きを生むものとなりますが、その合理的な動きは組手の優劣の一因となる運動量の少なさを補える技術となります。

 私は道場内では動きが速く、運動量の多い道場生とも劣勢になることなくスパーリングをすることが出来ますが、それは彼らを動きの速さ、運動量で凌駕している訳ではありません。

 ただ、私的に合理的な組手の動作を行っているだけです。
 どういった動作が合理的な組手の動作になるかは、長くなるのでまた別の機会のブログ書きたいと思いますが、組手の優劣の一因となる運動量の少なさをカパーできる、組手における合理的な動きは、組手の面白さとなるものです。

 合理性は、最初から合理性に行き着くものではありません。
 また仮に最初から合理性が見出されたとしても、その合理性は一つの理合に整合する限定的なものになりがちです。
 合理性は、色んな局面に整合する理合が、その真価に思います。

 空手の組手には、無数の局面が展開します。
 その無数の局面に理合、整合性をもって合理的に対応するには、複合的、連動的な対応力を予めに準備せねばならないと思います。
 新極真会徳島西南支部の道場生は基本稽古、応用練習における動作の複合性、連動性を高めて合理的な組手を展開し、その面白さを感じれるようになって欲しいと思います。

 < ご案内 >
 本日 (1/25) の鴨島道場、三加茂道場の稽古ですが、本日の徳島県は晴れ模様の予報であり、稽古時間帯には現在の路面凍結も解消されるものと思われますので、通常どおり稽古を行う予定です。
 予報、予想どおりに路面凍結が解消されない場合は稽古を臨時休講させていただきますが、その場合は17時までに、ブログのみでご案内させていただきます。

 17時以降に休講の案内がなければ、稽古は通常通りとの認識ください。
 関係者の皆様、よろしくお願い致します。

 1.25.2023 記

新極真会徳島西南支部は随時入会者を募集しています。
興味のある方はお近くの道場に、お気軽に見学・体験にお越しください。
お問い合わせはホームページより、「逢坂(おおさか)道場」でご検索ください。
<徳島市の道場>
徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
<美馬市美馬町の道場>
★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
<常設道場・旧重清東小学校>
稽古日…木曜日
少年部クラス…19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
合同アドバンスクラス…10 時~11 時 15 分
<阿南市の道場>
★阿南道場
稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 ( 選手稽古 )…19 時 15 分~20 時
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

結果から伺う展望のススメ、受験におけるイギリス式と日本式の違い

 イギリスでは 1 年間の諸費用に日本円で 500 万円もかかるそうですが、博士号を持つ教師陣が教え、グラウンドに至るまで一流の施設を備え、完全寄宿制の中高一貫校があるそうです。( 日本にもあるのかも知れませんが )
 同じくイギリスの有名な大学の入試では、上記の 1 年間の費用が 500 万円かかる中高一貫校の受験生が仮に 200 点をとった場合と、普通の公立高校の受験生が 194 点をとった場合、194 点をとった普通の公立高校の受験生を合格させ、200 点の中高一貫校の受験生を不合格にさせる場合があるそうです。

 その理由は恵まれた環境で 200 点をとる受験生より、普通の環境で 194 点をとる受験生の方が潜在能力としては上と判断することにあるそうです。
 公平な試験に主観を加えるものとして、日本ではありえない選出方法とのことです。
 私は学問には無縁であり、学問の世界情勢など、とんと分かりませんが、日本人とはスケールが違う、規格外の学者を排出している感がある欧米と日本の差の一因に、受験制度を含む教育のあり方の違いがあるように思います。

 私が空手で属する新極真会の理念の一つは、青少年の健全育成です。
 属する組織に忠実にあるべく、私もその理念に沿いたいと思いますが、育成は教育でもあります。
 教育は新極真会を問わず、現代の全ての空手の意義の一つとして掲げるべき理念に思います。
 教育はその結実として、教育による結果を見据えなければならないと思います。

 教育の一貫としての受験において、上記の合否判定をイギリス式、日本式にしたとして、日本式は教育で見据えるべき結果を受験における試験の点数結果のみに置いていてるように思いてます。

 それに対しイギリス式は、結果における過程、結果に至る過程から伺える展望に置いているように思います。
 イギリス式の方が私は受験を判定する側の取り組みとしては深いように思い、受験から伺うに総じて教育全体においても、深い取り組みがされているように思います。

 空手も教育の意義を持つゆえに、受験のような局面があります。
 試合や審査がそれに当たりますが、試合はその形勢を主観を交えずに勝敗判定されるものですが、試合にしろ、審査にしろ結果は、それまでの過程、過程からの今後の展望を主観を元に統合し、一つの結果として評価されるべきものであり、特に過程を経た結果からの展望を見出すことは大切に思います。

 例えば、試合で体格で圧倒的に不利な相手に負けたけど善戦したとして、次にその相手に対戦する時までに身体を大きくする、または体格差を埋めるフィジカルアップを計れば勝てるかもしれない、という展望。
 例えば、空手を始めた時に全く覚えれなかった事、出来なかった事が審査で出来るようになった、覚えれなかった事、出来なかった事が一つクリアー出来たのだから、頑張れば今は覚えれない、出来ない事も出来るようになる、といった展望。

 一つの結果から先の展望を見出す事は空手のみならず、色んな道に通じ、そして大切なことであると思います。
 また、一つの結果から展望を見出すことの色んな道に通じるその多様性が、空手の教育としての意義でもあるように私は思います。

 結果は一つの結果、そして一つの結果はさらなる結果へと広がりの限りがなく、それゆえに結果に至る過程と展望を大切にすることで、空手の教育意義は深まると思います。
 根本として、一つの結果は全てでなく、あくまでも一つの結果とすることを、新極真会徳島西南支部の教育空手の根幹としたいと思います。

 < ご案内 >
 本日 (1/23) から最強寒波襲来との報道がされています。
 徳島県においては本日は大丈夫そうですが、明日、明後日は厳しい状況になるかも知れません。
 寒波による積雪の場合は明日の徳島市加茂道場、明後日の鴨島道場はお休みさせていただく場合があります。
 お休みの場合はホームページ、ブログでご案内致しますので関係者の皆様、よろしくお願い致します。
 2023.1.23 記

新極真会徳島西南支部は随時入会者を募集しています。
興味のある方はお近くの道場に、お気軽に見学・体験にお越しください。
お問い合わせはホームページより、「逢坂(おおさか)道場」でご検索ください。
<徳島市の道場>
徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
<美馬市美馬町の道場>
★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
<常設道場・旧重清東小学校>
稽古日…木曜日
少年部クラス…19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
合同アドバンスクラス…10 時~11 時 15 分
<阿南市の道場>
★阿南道場
稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 …19 時 15 分~20 時45分
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。

虚を自然的に捉えることのススメ、虚を形式的に捉える科学

 科学は広義においては自然科学、人文科学、社会科学に分類されるそうです。
 その広義の科学には、聞きなれない形式科学というものがあるそうです。
 物理学が自然科学、語学が人文科学、経済学が社会科学に分類されるように、最近知ったことですが、数学は形式科学に分類されるそうです。
 形式科学は自然科学に対し対照的であるそうですが、科学において数学が形式的に扱われていることは、個人的なちょっとした驚きでした。

 数学はおろか、算数も苦手な私が書くのもおこがましいですが、数学には虚数という概念があります。
 虚数をネットで調べ、その説明を熟読しても私にはチンプンカンプンですが、虚数の説明に「虚数とは実数ではない数のこと」とあるので、〝実〟に対する〝虚〟として何となくニュアンスとして分かるような気がします。
 虚は実の対義語として「中身がない、空っぽ」との意味ですが、虚数の説明にも「実数直線上にはないため、感覚的には存在しない数と捉えられがちであるが…」とあります。
 この〝虚〟という感覚、数学的には感覚として存在しないように捉えがちになるとのものですが、空手を稽古し上達すれば、はっきりと明確に実感できるものであり、空手では実感できるものを形式的な存在の虚として数学で定義されていることが、先述した私のちょっとした驚きとなります。

 空手の組手は虚と実の攻防が、その明暗を分かちます。

 空手の組手における虚とは、例えば、顔面へのガードのない状態で相手のすぐに蹴れる位置に、その危険性も分からずにつっ立っているような状況を言います。
 空手の組手における実とは、例えば、上記のような状況で相手を KO できる程の上段回し蹴りを被弾させることを言います。
 虚が頭で理解できれば、組手において虚の状態を避けるべきなことは誰でも分かることですが、実際の組手ではそうなりません。
 組手において、初心者は上級者から見れば危ない、虚の状態によく陥ります。
 虚が頭で理解できても感覚的、身体を通して理解できていないためにそうなるのですが、組手を重ねていくうちに虚は感覚的、身体的に分かってきます。

 組手の上達は、虚への心身共の理解が、その条件の一つにあります。
 数学のように虚を形式として捉えていては、空手においては組手の上達には至りません。
 空手においての虚は、組手の織りなす自然状況の中に存在します。
 空手においては虚の概念を、形式的に捉えるのでなく、自然的に捉えなければなりません。

 虚を自然的に捉えるには、空手の型稽古だけでは不可能です。
 約束のない自由攻防の組手稽古を重ねることによって虚は、自然として感じることができますが、虚を形式としない、学問とは違う虚の概念が空手にはあります。
 空手は科学で捉えきれない分野がありますが、そのことは空手の魅力の一つかと個人的に思います。
 2023.1.20 記

<徳島市の道場>
徳島市加茂道場
稽古日…火曜日
稽古場所<加茂名コミュティセンター>
徳島市庄町5丁目48番地の5
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~20時45分
稽古日…金曜日 
稽古場所<加茂コミュニティーセンター>
徳島市北田宮町4丁目6番60号
少年部クラス…18時30分~19時30分
一般部クラス…19時45分~21時15分
<吉野川市鴨島町の道場>
鴨島道場
徳島県吉野川市鴨島町鴨島234<常設道場>
稽古日…水曜日
少年部フィジカルクラス…18 時 20 分~18 時 50 分
少年部クラス 19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
少年部アドバンスクラス…15 時 45 分~17 時 15 分
選手クラス ( 小 5 以上 )…17 時 30 分~19 時
一般部クラス…19 時 15 分~20 時 45 分
<美馬市美馬町の道場>
★美馬道場
徳島県美馬市美馬町字大泉51-1
<常設道場・旧重清東小学校>
稽古日…木曜日
少年部クラス…19 時~20 時
一般部クラス…20 時 15 分~21 時 30 分
稽古日…土曜日
合同アドバンスクラス…10 時~11 時 15 分
<阿南市の道場>
★阿南道場
稽古日…月曜日
稽古場所 < 黒津地コニュニティーセンター >
阿南市黒津地町新弥開16-1
合同 1 部クラス…18 時~19 時 15 分
合同 2 部クラス…19 時 30 分~20 時 45 分
アドバンスクラス…21 時~21 時 30 分
稽古日…土曜日
稽古場所 < 阿南市武道館 >
徳島県阿南市大潟町210-56
合同クラス 1 部…18 時~19 時
合同クラス 2 部 ( 選手稽古 )…19 時 15 分~20 時
<三好郡東みよし町の道場>
三加茂道場
三好郡東みよし町加茂西庄  
<三加茂町農業者トレーニングセンター>
稽古日…水曜日・金曜日
合同クラス…19 時 30 分~20 時 30 分
<三好市池田町の道場>
★池田道場
三好市池田町三縄<三縄公民館>
土曜日
合同クラス…19 時 30~20 時 30 分
少年部クラスは小学生以下、一般部クラスは中学生以上、合同クラスは少年部、一般部が対象です。
希望者は小学生でも一般部クラスでの稽古は可能です。