空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

新極真空手

香川錬成大会、三重錬成大会、頑張ることとは我慢すること、無駄にならない稽古の涙

昨日の日曜日 (6/26) は香川錬成大会でした。 まずは大会を開催してくださった原内師範、香川中央支部のスタッフの皆さん、素晴らしい大会をありがとうございました。 さて新極真会徳島西南支部からは 11 名がエントリー・出場。 大会は二部制で行われ、1 部…

空手の型稽古で身に付ける力〝考える力〟

学びには〝考える〟ことが大切だとよく言われます。 私は少年部クラスの型稽古の指導においては手本となる道場生を先頭に立ってもらい、後ろに並ぶ道場生より先に動作を行ってもらい、後ろの道場生は後からその動作を追うといった手法をよく取ります。 www.y…

私が空手の稽古らしくない気合いの発声のない稽古に、違和感を感じない理由

空手の稽古は通常、一般的には動作に合わせて「エイッ」「セイッ」などと気合いを高める発声を行いますが、新極真会徳島西南支部はコロナ禍以降、コロナ対策として稽古時での気合いの発声を制限しています。 www.youtube.com 発声なしの稽古は空手らしくなく…

武道競技の試合の価値の特性、試合の価値を試合後の長きに渡って定める

先ごろ行われた格闘技の一大イベントについて、ネットを中心に大会後も盛り上がっています。 大会前のドタバタや興行収入が莫大な額に登ったことなど、話題には事欠かず、その盛り上がりは格闘技競技と類似的な武道競技の指導者として正直羨ましくもあります…

我慢が意地に、意地がプライドに、空手の我慢はプライドとなるべきもの

昨日の日曜日(6/19) は、審査会及び支部内強化稽古でした。 審査会は組手以外の項目を9 時~10 時までの間に行い、受審者は審査会に続く支部内強化稽古への参加を義務付け、それを組手審査としました。 支部内強化稽古は、10 時20 分~11 時50 分の間で行い…

強い選手との対戦で事前に感じるプレッシャー、ストレスが、試合後に転化するもの

6/26 ㈰に行われる香川錬成大会のトーナメントが新極真会香川中央支部、支部長、原内師範のブログに掲載されています。 harauchi-dojo.com 出場者の皆さんはご確認ください。 一昔前の全日本大会以外の大会は、大会当日までトーナメントが分かりませんでした…

純粋に競技に向き合うこと、勝利に打算を図らない

9 月 4 日㈰に美馬市脇町のうだつアリーナで行われる、徳島錬成大会の申込み案内を開始しました。 前回、前々回とコロナ禍により、コロナ禍以前よりも案内範囲を縮小しておりましたが、今回より新極真会支部・道場には以前どおり、新極真以外の諸流派の皆様…

阿南道場のアドバンスクラス、あらゆる世代に提唱するアンチエイジングへの取り組み

阿南道場のアドバンスクラスでは、土曜日の鴨島道場の居残り稽古で行っている顔面パンチと簡単な組技 OK のスパーリングを行うようになりました。 www.youtube.com 個人的に反応・反射能力の向上と維持には、このスパーリングは最適に思い、ボクシング、キッ…

兵庫錬成大会で感じた各支部・道場の選手の競技レベルの高まり、コロナ禍でも稽古を続けてきた選手たち

昨日 (6/12) の日曜日は、兵庫錬成大会でした。 まずはレベルの高い素晴らしい大会を開催してくださった山田師範、兵庫中央支部の皆さん、ありがとうございました。 支部としても非常に良い経験を積ませていただきましたが、昨日の経験を今後に繋げて行きた…

型稽古、シャドートレーニングの要点、〝様〟になる型、シャドー

昨日の美馬道場一般部クラス、参加者が 6 月、7 月と試合が続くため選手稽古を。 www.youtube.com 稽古の冒頭、型部門出場者は規定型の稽古、組手部門出場者はシャドートレーニングを行いました。 型、シャドーともに一人で行う点で類似のものですが、動作の…

少年部クラスのフィジカルトレーニング、年齢に適したトレーニングを提供

私が指導する少年部クラスのフィジカルトレーニングで、よく行うトレーニング種目。 www.youtube.com 上の動画に挙げている 3 つの種目のうち、一つ目は前転。 前転では、回転して立ち上がる時に手を使わずに起立のように身体が真っ直ぐなるように立つように…

私の型稽古の指導方法、協調性の重視

私の型稽古の指導風景。 www.youtube.com 私は型稽古の指導において、最初から事細かに順番や動作を口頭で説明しません。 どんな世代の道場生でも、まずは順番や動作は出来る人の動作や順番を真似て自分で覚えるように促します。 そして自発的にある程度、順…

違いが生じる各世代の道場生の稽古の主題にあって、共通で必要なもの

新極真会徳島西南支部では、色んな世代の道場生が稽古に参加しています。 多様な世代への道場生に対して、私は各世代に応じた稽古の主題みたいなものを設定して指導しています。 その主題とは大まかに、幼年、小学生低学年に対しては、人の話、私が指導で話…

楽 ( らく ) ではない楽しい空手、面白さから派生する楽しさ

〝楽しい空手〟といった謳い文句を見かけることがよくあります。 〝楽しい空手〟と謳うことを否定する訳でなく、また私は否定する立場にもありませんが、正直個人的には少しの違和感を感じます。 楽しいとは楽 ( らく ) の意味も含みますが、空手に強さを求…

私が身なりに無頓着な理由〝身なりを身のこなしで装う〟

私は身なりには無頓着なところがあり、お洒落には疎く、またそのセンスもないように自分で思います。 私が身なりに無頓着になったのは理由があり、肥満体型になった小学生の頃から合う服のサイズが少なく、服を選ぶのに気に入ったものを選ぶというより、合う…

熱中症対策としての道着の軽装化、軽装化であっても道着を着る意味は失わない

新極真会徳島西南支部では、例年 7 月 1 日~9/31 までを熱中症対策として道着の上着を T シャツに代用し、稽古着の軽装化期間としています。 今年は昨日の 6 月 1 日より、軽装化期間を前倒ししました。 少年部クラスでは早速、軽装化の稽古姿が見られまし…

私がスパーリング、組手で泣いてしまうことを、容認しつつも根本として否定する理由

少年部、特に幼年、低学年のスパーリングは、最初からヒートアップしがちで途中で一方が泣いてしまうことがよくあります。 相手が泣いてしまった場合、加減をするようには、特に注意を払って指導しています。 スパーリングで泣いている相手への加減は、ただ…

強い相手との対戦に必要な〝自分自身の誤魔化し〟

試合での序盤、中盤と優勢もしくは五分に試合を展開しつつも、後半に効かされて序盤、中盤までの勢いが落ち、敗退する道場生が最近の試合で何名かに散見されました。 効かされ勢いを消失したのは、何らかの技の被弾の契機としますが、技を被弾し効かされても…

私があまり道場生を褒めない理由、プラスαの頑張りを心に宿すために

人を「頑張った」と褒めることは大切だと思います。 また褒めることは、何を褒められるにしても、褒められる側にとっては、いわゆるモチベーションの高まりに繋がると思います。 しかし私は、あまり道場生をとかくにつけ褒めません。 頑張っていることを褒め…

武道を実技としての競技、自身の生き方で示す〝諦めない心〟

格闘系ユーチューバー、ファミリータイムさんが私達、新極真会の代表、緑健児師範を扱った動画を投稿されています。 www.youtube.com 緑代表は第 5 回全世界空手道選手権大会のチャンピオンであり、投稿は世界チャンピオンへのサクセスストーリー仕立てにな…

フルコンタクト空手、〝我慢くらべ〟と評される競技スタイルから見て取れる、強さの測り方の意義

土曜日 (5/21)、日曜日 (5/22) の両日、大阪で行われた第 7 回全日本フルコンタクト空手道選手権大会への審判参加のため、金曜日から昨日の月曜日まで大阪出張でした。 素晴らしい大会を開催して下さった協賛各社、緑代表理事をはじめとする運営各位、スタッ…

反則をアピールしない雰囲気の背景にある、不動の精神、心の落ち着き

試合で反則を受けながらも、審判が相手側の反則を取らなかった道場生の保護者様から「反則はアピールした方が良いのでしょうか ?」とのご質問を受けました。 「反則をアピールしないのが我々の流儀です。」といった感じでお答えし了承していただきましたが、…

 行き過ぎた勝利至上主義、指導者は競技をするものでなく、競技への指導、統括側に位置するもの

7/23 ㈯、7/24 ㈰、東京体育館でカラテドリームフェスティバル 2022 全国大会が開催されます。 同大会オンライン申込みの締切りが昨日でしたが、新極真会徳島西南支部からは 10 名の道場生がエントリーしました。 www.youtube.com 指導者として大きな舞台に…

負けても 0( ゼロ ) でない自分、試合で必ず得るリード

先の日曜日に行われたオアシス杯、大会があった週の指導からの帰宅後は恒例の道場生の動画研究です。 判定で試合の勝敗が決まる場合、試合内容が五分と五分ならば引き分けで延長、五分以上のリードを得たならば勝利、リードが五分以下に止まり、逆に相手に五…

儀礼的な礼よりも、心の働きとして礼を

新極真会徳島西南支部では、突き、蹴りの習熟目的を主体とした空手を指導しています。 突く ( 殴る )、蹴るといった行為は、本来、非日常的な行為です。 非日常的な行為の習熟目的ゆえに、稽古では日常的な礼儀を重んじます。 非日常的な行為に礼を失えば、…

ジタバタ稽古しながら、本来の自分を発揮できるトキを待つ

昨日 (5/15) の日曜日は東みよし町にて、徳島県フルコンタクト空手道選手権大会・オアシス杯でした。 大会を主催された山本師範、聖空会山本道場スタッフの皆様、大会に参加させていただき、また素晴らしい大会をありがとうございました。 新極真会徳島西南…

システム的な稽古がもたらす共通意識

昨日の鴨島道場では、下がりながら回し蹴りを蹴ることをテーマに少年部、一般部ともに稽古を一部、段階システム的に構成しました。 少年部クラスでは、バックステップからの前足の上段回し蹴りを 移動稽古 www.youtube.com ミット稽古 www.youtube.com 受け…

実力差があるスパーリング、互いが互いに合わせる意識

私は稽古において年齢、体格、級位などの差があるスパーリングを意図的に設定する場合があります。 その場合、上位にある道場生は相手を〝受ける〟スパーリングを行いますが、本当にただサンドバックのように相手の技を被弾するのではなく、しっかりディフェ…

体が弱くなれば心も弱くなる、常に体の強さを保つ意識

空手をお子さんに習わす親御さんの動機には、お子さんの心が強くなることを望むことがあると思います。 そもそも親が子どもの心の強さをなぜ求めるのかを考えるに、親自身が社会に出て味わった何かしらの精神的なキツさを将来子どもが出くわすとして、それを…

稽古に競争を持ち込まない、心の疲弊への留意

私は空手の指導において、あまり稽古での競争をさせません。 特にフィジカルトレーニングなどでは、競争せずに自分のペースで行うことをよく指導します。 ただ腕立てなどで、例えば 50 回できる道場生いたら、自分も 50 回できるように自分ペースで頑張るよ…