空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

ファンクショナルトレーニングとしての型稽古

 空手の型稽古は重心を前足に掛けたり、後ろ足に掛けたり、片足立ちになったり、はたまた跳躍したりと色んな動作を行いますが、個人的に運動スキルを高めるファンクショナルトレーニン( 身体の機能を高めるためのトレーニング) として最適に思います。


徳島市加茂道場少年部11.17.2020

 前述の前後の重心移動、片足、跳躍といった動作に機能性を持たせる一つの重要ポイントは、各動作でバランスをしっかり整えることです。

 前後の重心移動では前足、後ろ足に重心を掛けた際、片足立ちでは片足になった際、跳躍では着地の際にバランスを崩さないことが大切です。

 各動作のバランスは〝見映え〟となり、型においては〝出来映え〟となり型競技の大きな評価となり、また型稽古でファンクショナルトレーニングとして得た機能性は、例えば連動動作をスムーズに行う要因となり組手の巧拙となります。

 道場生にはファンクショナルトレーニングとしての型意識を持って大いに取り組んで欲しいと思いますが、特に少年部道場生には顕著に思います。

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 子ども達が外で遊ぶ機会が多かった昔、鬼ごっこなど外での遊びがファンクショナルトレーニングとなり、子ども達の運動能力を高めていたそうです。

 私なども今スパーリングで行っている身体を切り返してのディフェンスのタイミングなどは、ごっこで掴んだタイミングのように思います。

 外で遊ぶ機会が少なくなった昨今、遊びで運動能力を高めることがなくなり、それが子ども達の運動能力低下の一因となっています。

 現在の子ども達の身体を使った遊びは、単なる遊びとなっており、遊びも上手くなった方が楽しいゆえ、身体を使った遊びを楽しむため運動スキルを子ども達に学ばせる必要がある、と昔とは逆転現象のようなことを提唱するトレーナーの方もいます。

  現代社会では、子ども達の運動能力を高める機会が少なくなっていることは確かだと思いますが、空手道場は子ども達の運動能力を高める機会を担う場所でなければと思います。


 昨日の徳島市加茂道場

 少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部11.17.2020

 一般部クラス(19 時45 分~20 時45 分)


徳島市加茂道場一般部11.17.2020

 11.17.2020 記