現在、新極真会ホームページでは昨年12 月5-6 日にポーランドで行われたココロカップの試合結果と一昨年に行われた第 12 回世界大会の準優勝者のマシエ選手と、同じく第12 回世界大会で注目を集めたリトニアの新鋭ジマンタス選手の試合動画がアップされています。
Kokoro CUP 13 - Maciej Mazur vs Zimantas Paulius
この試合動画を見て私は驚愕する思いですが、その驚愕理由の一つは日本人選手に対する危機感です。
リーチの長い外国人選手に対し、その懐に飛び込んでリーチを封じ込めるのが、これまでの対外国人選手の有効な対策でした。
しかしその有効手段も試合冒頭のジマンタス選手、マシエ選手の攻防から通用しなくなっていく危惧を感じます。
危惧を感じる両者の具体的な技ですが、ジマンタス選手の場合は左の直突き。
このモーションの小さいシャープな突きには、懐に入る前に追い突きで合わせられるように思います。
また懐に入ったとしてもステップで距離を取られ、左の逆突きにチェンジして攻め立てられるように思います。
マシエ選手の場合は下突き。
私もマシエ選手のような下突きを研究しスパーリングでよく使うので、その効力を断定できますが、効力の一つは懐に飛 び込んで距離を潰したとしても、その間隙を抜いてこの下突きは伸びてきます。
実際、動画でシマンタス選手がマシエ選手の手を押さえるようにディフェンスしていますが、そのガードの下をくぐり抜 けるように下突きが伸びています。
この下突きはモーションは小さいながらも、肘の絞りによる脇の締まりの効いた体幹を存分に使った威力のある突きであ り、その上マシエ選手の場合、重心移動も上手く使っており体重の乗った非常にやっかいな突きであると言えます。
上記の両選手の技に「日本人選手は打つ手がないのか」と問われれば、思うところはありますが、それを綴れば長くなる ので回を変えて書いてみたいと思います。
驚愕のマシエ選手、ジマンタス選手の技ですが、新型コロナで世界中が閉塞する現在、しかし世界の一片で動ける地域は動いており、その人の動きで技術が進歩しています。
その動き、技術の進歩はコロナに負けない人間の姿の一つである個人的に思います。
コロナに負けない人間の姿が、人種を超えて新極真会の道着を纏った人たちによって感じられることは、ワールドワイドに広がる新極真会の誇りです。
新極真会の指導者のはしくれとして世界中で頑張っている新極真会同士の存在を矜持とし、日本の片隅で頑張って行きたいと思います。
昨日の鴨島道場
ストライク・フィットネス(14 時~15 時)
少年部1 部(17 時45 分~18 時45 分)
少年部2 部(19 時~20 時)
一般部(20 時15 分~21 時30 分)
1.28.2021記