空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

武道としての根拠、競技に非情を含むこと

 我々の空手の競技はいわゆるKO、一本勝ちが至上の勝ち方になります。

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 添付させてもらった動画の冒頭、私の一本勝ちを取り上げていただいていますが、この時、腹への攻撃で相手のガードが下がっているのが分かり、ガードが甘くなった上段に倒すつもりで蹴りを放ちました。

 一本勝ちが至上がゆえに、無防備な上段へ、しかも倒すために蹴るのに躊躇はありませんでした。

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 また倒した後も勝利、そしてまかり間違えば自分が逆に倒されでいたかもしれない虎口から脱したことに安堵を覚え、倒した相手への気遣いはすぐには起こりませんでした。

 一本勝ちでは誰しもが私と同じ心情になると思いますが、一本勝ちは非情と言えると思います。

 しかし、この非情さは武道としての本質の一面と個人的に思います。

 また競技に武道としての非情さ含むことから、我々の空手は武道を唱えられるとも思います。

 礼を持って非情の本質に向き合い、非情のせめぎ合いの中で見えてくる自分の心弱さから人の心を推しはかる〝人への思いやり〟を持つことが、我々の空手が心を高しめる武道である所以と思います。

 武道としての非情で心を練っていくには稽古に緊張感を持たなくてはなりませんが、私が緊張感を欠く道場生を時に厳しく叱責するのは上記のような理由があります。

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 武道を唱えるならば、武道としての根拠をその稽古に持たなくてはならないと思いますが、指導者として武道の根拠を道場生に伝えていけるようになりたいと思います。

 

 昨日の美馬道場

 少年部クラス(19 時~20 時)


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 一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)


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 6.22.2021 記