「突きを効かせる組手・スパーリングを道場生に身に付けさせたい」と思うところであり、日夜、思案しています。
その思案の中で逆に突きが効かない理由を考えた時に、密着した状態での無鉄砲の乱打が挙げられます。
突きの威力を高める条件の一つは突きの伸びですが、密着状態は突きの伸びを封殺してしまいます。
日曜日の合同稽古、低学年の子達のスパーリングで密着状態で押し込まれていたある子が、大きく押し込まれ、距離が離れたところを相手がさらに距離を詰めて来るのに乗じ、カウンター気味に伸びのある突きを効かせ、そこから逆に相手を押し込む光景を目撃しました。
偶然のカウンターですが、この偶然を必然に出来るようにすることが、効かせる突きを身につける一つの手段かと思います。
そこで昨日の美馬道場の少年部クラスのミット稽古、相手の蹴りをバックステップで躱し、ワンツーから上段回し蹴りのコンビネーションを。
このミット稽古のポイントは二つ。
一つは相手の蹴りを躱すタイミングへの意識。
二つ目はワンツーの突きが伸びるように、バックステップからのステップインを踏み込み過ぎないようにする距離への意識。
タイミングと距離はいわゆる〝間合い〟となりますが、突きの威力を高めるのに間合いは深く関与します。
間合いを意識する組手・スパーリングは難しいものですが、少年部の頃から稽古に工夫を凝らし、刷り込むように間合い感覚を高めていきたいと思います。
昨日の美馬道場
少年部クラス(19 時~20 時)
一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)
6.29.2021 記