昨日の徳島新聞の朝刊に、以下の興味深い記事がありました。
コロナ収束後の外国人観光客らの需要を見据えての体験型観光事業に、武道と日本文化を組合せてツアー等を企画する鳴門市の構想ですが、武道関係者として非常に良いものと思います。
中国武術やムエタイでも現地体験ツアーは存在し、調べてみると日本でも居合い、弓道などの武道で体験ツアーはあるようです。
鳴門市の構想は他の日本文化と組合せてのツアーを企画していますが、他の日本文化との組合せは類似の海外ツアーと差別化するものであり、真摯に日本文化へ興味を示す上客を獲得とする魅力的なツアーになり得ると思います。
老婆心ながら鳴門市の構想を魅力的なツアーに仕立てるには、武道を深く理解することが大切と思います。
記事に「武道と親和性の高い日本文化」とありますが、正にその〝親和性〟を理解することが、私は武道への深い理解になると思います。
私は武道は武士道から派生したものとかねがね思い、これまでブログでも書いてきました。
武士道は自分の生き方を美しくする精神美ですが、その精神美は茶道の美意識や寺院の様式美などに通じるものです。
武士道における美意識は他の日本文化の美意識と共通するものですが、武士道から派生した武道が日本文化と親和性を持つ所以は、同類の美意識を共有するためです。
鳴門市がどういった他の日本文化を武道と組み合わせるかは知りませんが、外国人の武道への興味の一つはその精神性にあります。
武道の精神性を他の文化との精神性と繋ぎ、それを一体感を持って体験してもらえれば一回限りのアトラクション的な体験ツアーとならず、リピーターを獲得しうる骨太の文化体験ツアーになるように浅はかかながら個人的に思います。
鳴門市の構想は、まだ研究段階のようですが、願わくばその研究が武道の理解に長じた方々によってなされることを徳島の武道関係者の一人として思います。
昨日の鴨島道場
少年部1部クラス(17 時45 分~18 時45 分)
少年部2部クラス(19 時~20 時)
一般部クラス(20 時15 分~21 時30 分)
8.19.2021 記