昨日の基本稽古の一つ横蹴上げ。
横蹴上げは、足の親指と人差し指を交差させて形を整える足刀で膝を伸ばし、足を横に蹴上げます。
股関節の可動域を横に広げるのが一番の稽古目的ですが、可動域を広げるだけならば足を足刀に整える必要はありません。
しかし私的には、瞬時に足先をコントロールする身体のコントロール力を高めるためとして、足刀を整えることも重視しています。
稽古で実際の横蹴上げを見ても、足刀ができているかどうかは確認できません。
本格的に空手を始めて30 年、足刀のように目に見えない部分、または前屈立ち移動での重心移動のような分かりづらい部分をしっかりやることの大切が自身のスパーリングを通してよく分かります。
時折、「何でそんなことができるのか、よく分かりません。」と、道場生の方から私のスパーリングについて質問されることがありますが、道場生が私の実力で理解不能と思うことは、稽古で目に見えない部分、分かりづらい部分をごまかさずにやってきたお陰で身についたものだと思います。
今朝の新聞にある音楽家が中学生の時に楽譜どおりピアノを弾かされるのに「自分らしさ」の反問を覚え、理解できなかったとコラムで書いていました。
私は音楽のことは全く分かりませんが、音楽における楽譜は空手でいう型だと思います。
どのようなジャンルの型にも足刀のように目に見ない部分があり、型では見えない部分を忠実に行うことで練り上がる実力が身についてきます。
音楽も然りかと、浅はかながら思います。
空手の型で決められた目に見えない部分は、組手・スパーリングで目に見える実力になります。
道場生には見えない部分も手を抜かず、しっかり忠実に稽古をして欲しいと思います。
昨日の徳島市加茂道場
少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)
一般部クラス(19 時45 分~21 時)
9.22.2021 記