空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

舞台に立つことのススメ、長渕剛さんの〝乾杯〟より

 先の日曜日 (3/5) 東京都、武蔵野の森総合スポーツプラザで第 2 回全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会が開催されました。
 同大会に私は審判参加、そして新極真会徳島西南支部からタイシン君、ルキ君、リコちゃん、タイセイ君が出場。

 空手の全日本大会はたくさんありますが、同大会は幼年から高校生までのカテゴリーでは国内最高峰の一角と言って良い大会です。
 そのレベル高さに揉まれ、出場した皆んな入賞には至りませんでしたが、最高峰の舞台に立ち、そこで見た風景は緊張でおぼろげであるかもしれませんが、記憶に焼き付けて欲しいと思います。

 優勝した選手、準優勝した選手に敗退した道場生もいましたが、私が審判業務の合間に皆んなの舞台の外で見た、皆んなの戦っている風景は現段階では相手選手が 1 枚も、2 枚もうわてであっても「いずれ追いつき、追い越せないことはない」と感じさせるものでした。
 いずれ追いつき、追い越すために、私は段階を経た導き方を示して行きたいと思いますが、皆んなにも自身が最高峰の舞台で見た風景に、今後の自分の飛躍を想像して重ね、また今週の稽古から頑張って欲しいと思います。

 タイシン君、ルキ君、リコちゃん、タイセイ君、皆んなよく頑張りました。

 皆んな、これから強くなれる !!
 今日の稽古から、また頑張って行きましょう !!
 保護者の皆様もサポート、お疲れ様でした。

 さて話は変わりますが、先月、第 7 回全世界ウエイト制空手道選手権大会の日本代表選手、また数々の全日本大会で活躍している福岡支部の緑武士選手、第 12 回全世界空手道選手権大会の女子チャンピオンである同じく福岡支部の南原朱里選手の結婚披露宴に参席してきました。
 両選手の結婚披露宴は参席者が 700 名と、恐らく私の生涯でも二度とあのような豪華絢爛な結婚披露宴に参席することはないと思います。
 今発売されている新極真会の機関紙空手ライフでも記事になっていますが、豪華絢爛である結構披露宴の何よりの象徴はそのゲストの多彩ぶりでした。

 豪華絢爛なゲストの極め付けは、何と言っても歌手の長渕剛さんの参席でした。
 長渕さんはお祝いのスピーチと歌をはなむけに新郎新婦に贈られましたが、歌われた曲は〝乾杯〟でした。
 〝乾杯〟には「キャンドルライトの中の二人を 今こうして 目を細めてる」という歌詞がありますが、このフレーズを熱唱された時など、私は感動で鳥肌が立ちました。
 以来、最近では長渕剛さんの〝乾杯〟をヘビーローテーションで聞いています。


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 〝乾杯〟は 1980 年のアルバムでリリースされた古い曲ですが、1988 年にシングルで再リリースされ大ヒットしました。
 〝乾杯〟は結婚式を情景とした曲ですが、人生の大きな節目に置かれた人間に対する応援歌であることから卒業式にも好まれます。

 〝乾杯〟の再リリースの年、1988 年は私の中学卒業の年です。
 私の中学卒業当時、よくテレビやラジオで長渕剛さんの〝乾杯〟が流れていましたが、〝乾杯〟は私の最も思い出深い曲の一つとなっています。

 〝乾杯〟が卒業式の情景を思い起こさせるのはサビである「乾杯 ! 今君は人生の 大きな 大きな 舞台に立ち 遥か長い道のりを歩き始めた君に幸せあれ !」のフレーズにあると思います。
 今はまさに卒業シーズン、ヘビーローテーションで聞いている〝乾杯〟が、その都度胸に響きます。

 「体重 3 ケタを早く卒業したい」思う私ですが、なかなか卒業に至らず、自身の卒業には縁がありませんが、しかし道場生の小・中・高の卒業が身近な情景としてあり、卒業の感慨を毎年よく感じています。
 卒業とは〝乾杯〟にあるように「人生の 大きな 大きな 舞台に立つ」ことだと思います。
 卒業して人生の大きな舞台に立ち、その舞台から連なる人生の遥かな長い道のりを歩くことで、自分の幸せは見えてくるのだと思います。
 逆に学校を卒業しても、大きな人生の舞台に立たねば、自分の幸せは見えてこないと思います。

 道場生には〝自分の人生の舞台に立つ力〟を空手で身につけて欲しいと思います。
 人生の舞台に立つ力は、勇気、根気、迷いを振り切る決断力など、空手の根幹とも言える空手の稽古で養う力です。

 人生の舞台は様々です。

 空手の舞台においては先の日曜日に 4 人の道場生が立った全日本の最高峰の舞台から、錬成大会のような身近な舞台、また大会だけでなく審査、または日々の稽古も人生の舞台と言えるものと思います。
 人生の舞台は様々と書きましたが、様々なのは人それぞれにとって様々であり、また一個の人間にとっても様々な舞台が折り重なってきます。

 空手においては日々の稽古から始まり、審査、錬成大会、全日本大会などの舞台がスケールアップで折り重なり、その舞台に立つごとに舞台に立つ力は養われ、その力が幸せへと向かう人生の大きな舞台へと自分を押し上げ、その舞台から伸びる道のりでの、しっかりとした歩みになるのだと思います。

 今春、卒業を迎える道場生は 4 月より新たな舞台に立ちます。
 大半の道場生がこれから様々な舞台に立っていくと思いますが、どの舞台においてもしっかりと立ち、舞台から伸びる道のりを歩む力を空手で培って欲しいと思います。
 今春、卒業を迎える道場生の皆んな、おめでとう !!

 ところで道場生の卒業に感慨を覚えるばかりの私ですが、幸せに向けた自身の卒業にも歩んで行きたいと思います。
 体重 2 ケタへの舞台には、その登壇の距離の長さに悪戦苦闘していますが、毎週金曜日のルーティンである青柳さんのパワーランチで炭水化物を減らす、勇気、根気、迷いを振り切る決断力を付けて頑張りたいと思います。

 3.8.2023 記