空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

〝大村益次郎〟的思考のススメ、「夏が暑いのは当たり前です。」と応える大村益次郎

 一昨日の日曜日 (8/6) は、徳島錬成大会のトーナメント編成 2 次作業 ( トーナメント作成 ) でした。
 ご協力いたたいた新極真会徳島北東あわじ支部、前川支部長、徳島西南支部の指導員、黒帯の皆様、朝 9 時~夕方 5 時過ぎに及ぶ、長時間の作業へのご協力ありがとうございました。

 トーナメントは 8/23 ㈬の午後より、新極真会徳島西南支部のホームページで発表します。
 まだ先のことになりますが、トーナメント発表の際にはエントリーされた選手、保護者の皆様はご確認ください。
 本大会はパンフレットを用意致しませんので、トーナメント表をプリントアウトするなどでご対応ください。
 氏名表記などの誤りがある場合は、所属長を通じてご連絡ください。
 従来の申し込みと違う部門へのトーナメントミスには対応致しますが、申込書の記載どおりのトーナメントエントリーでの対戦相手の変更などは出来ません。
 選手の安全のため不釣り合いな部門の統合はせずに廃止した部門はありますが、参考試合としての部門統合を行っております。
 参考試合については、申込書でも事前にお知らせさせていただいておりますが、内容は以下の通りです。

 申込み者が少ない部門は統合を行うが、参考試合を設ける。
 参考試合は例えば小学 4 年女子の初級に 4 名、上級に 1 名のエントリーがあった場合、初級と上級を統合するがトーナメントは従来の初級エントリー 4 名で編成し、参考試合としてトーメントの優勝者と上級エントリー1 名で設けるワンマッチを参考試合とする。

 参考試合に該当した場合、各選手はご了承をお願い致します。

 さて今週は雨模様で幾分過ごしやすいですが、今年も酷暑と言われています。
 毎年聞いているような気がしますが「今年の暑さは異常ですね~」などの会話もよく耳にしますが、そんな会話を聞いて、ふとっ、幕末、明治に活躍した偉人、大村益次郎のことを思い出しました。
 大村益次郎は、長州藩 ( 今の山口県 ) の藩士であり医者、学者、政治家、軍人などの肩書きを持つ人物です。

 軍人としての活躍が名高く、幕末、長州藩が幕府から征討を受けた時、第二次長州征討において長州藩を勝利に導き、戊辰戦争では新政府を勝利に導きました。
 軍人としての功績が有名な大村益次郎ですが、本来は医者であり、それも村医として最初は生計を立てていました。
 私は大村益次郎のことを歴史小説でしか知りませんが、村医時代の彼には以下のエピソードが歴史小説で描かれています。
 ある夏の暑い日、大村益次郎が道で出くわした顔見知りの村人に「今日は暑いですね。」との挨拶を受けたら「夏が暑いのは当たり前です。」と答え、また冬の寒い日に「今日は寒いですね。」と挨拶を受けたら「冬はこんなものです。」と答えとのこと。
 愛想というものが欠如していた性格だったらしく、患者の心情に寄り添うべき医者としての評判はすこぶる悪かったそうです。

 小説はフィクションが混じるものであり、本当のエピソードかどうか詳しくは調べてはいませんが、似たようなエピソードはたくさんあるようで恐らく本当のことかと思います。
 大村益次郎が今の時代にいると仮定して、彼に「今年の暑さは異常ですね~」と挨拶をしてみれば、どう答えるかを想像してみましたが、恐らくは「昔に比べて異常な暑さですが、熱中症に気をつけていれば、死ぬことはありません。」などと、愛想のない答え方をしたのでないかと思います。

 愛想のない、人への共感力が乏しいようにも思われる大村益次郎ですが、彼が単なる変人ならば歴史に名の残る偉業を成し遂げれるはずはありません。
 彼の変人ぶりは、主観を交えない徹底的に客観的な物事の捉え方で、合理性に徹する意志の強さの裏返しの一面であるように個人的に思います。

 戊辰戦争ではその戦闘の一つとして、旧幕臣が江戸の上野寛永寺に立てこもり、新政府に反抗した上野戦争が起こりました。

 大村益次郎上野戦争も指導しましたが、新政府側の何通りかある攻め口のうち、もっとも激戦が予想され、被害も大きくなると予想される攻め口に薩摩藩を配置しました。
 戦闘配置に関しては薩摩側から「薩摩兵を見殺しにする気か」と意見されましたが、その意見を無視したとのエピソードが上野戦争では伝わっています。
 意見した薩摩人は西郷隆盛だったとも言われていますが、この当時、薩摩兵は日本最強と言われており、大村益次郎にしてみれば「最強の兵が一番困難な攻め口を受け持つのが、もっとも合理的」として意見を無視した言われています。
 西郷隆盛大村益次郎の意図を察し、それ以上は何も言わなかったそうですが、大村益次郎は後に暗殺されますが、暗殺の首謀者は上野戦争などで遺恨を覚えた西郷隆盛とは別の薩摩人とされています。
 上野戦争は被害も最小限に抑えられ、大村益次郎が作戦した通りに新政府側の勝利に終わりましたが、大村益次郎は徹底的に客観的な合理性で幕末、明治初期に数々の偉業を成し遂げました。

 歴史小説でしか知らない享年 44 才の大村益次郎ですが、もう少し愛想よくできれば、もっと辣腕が震えたように思います。
 彼の愛想の無さには。結局それが遠因となって死を迎えたように人としての疑問がありますが、彼の客観性、合理性には学ぶべきことはたくさんとあると思います。
 また大村益次郎は元来、それほど高い身分でないのにもかかわらず、幕末、明治の時代の変革期に様々な困難に負けず、自分の客観性、合理性を志と使命感のために貫いたと思います。
 彼の志と使命感を貫徹する姿勢は、大いに学ぶべきに思います。

 我々、空手を学ぶものも空手に対し志、私のような指導者には使命感も大なり小なりあると思います
 暑さの厳しいこの時期でも、暑さに負けずに空手への志、使命感を見失わず稽古を続けるべきに思います。

 想像する大村益次郎ように暑さを主観だけで捉えず、客観的、合理的に暑さ対策を施し、この時期の稽古を乗り切りたいと思います。
 新極真会徳島西南支部の道場生の皆さん、この時期の稽古を頑張りましょう !!

  以下は道場生、保護者様へのご案内です。

 < お盆期間周辺の稽古の休み >
 美馬道場…8/12 ㈯・8/19 ㈯
 鴨島道場…8/12 ㈯・8/19 ㈯
 徳島市加茂道場…8/11 ㈮・8/15 ㈫  
 阿南道場…8/12 ㈯・8/14 ㈪・8/21 ㈪
 三加茂道場…8/11 ㈮・8/16 ㈬
 池田道場…8/12 ㈯

 < 稽古時間の変更 >
 鴨島道場…8/9 ㈬ 少年部クラス < 午前 9 時~午前 10 時 30 分 >・一般部クラス < 午前 10 時 45 分~正午 12 時 15 分 >

 < 支部内強化稽古 >
とき…8/11( 金・祝 )  場所…鴨島道場  服装…自由  稽古内容…組手
 1 部…9 時~10 時 30 分 < 参加制限無し >
 2 部…10 時 45 分~12 時 45 分 < 中学生以上のみ >

 < 徳島合同稽古 >
 とき…8/14( 月・お盆期間 )  時間…10 時~12 時  服装…道着 ( 上下着用)
 場所…サンライフ北島 (〒771-0203 徳島県板野郡北島町中村川田 9-1)
今回は第 13 回全世界大会に日本代表として選出された神原詠二選手 ( 世田谷・杉並支部所属、徳島北東あわじ支部出身 ) が参加します。都合の良い人は、ぜひ参加してください。

 8.9.2023 記