我々フルコンタクト空手の競技ルールでの組手・スパーリングのディフェンスでは、相手の攻撃を1. 受ける、2. 躱す、3. 打たれても耐えるの3つに大別されると思います。
どれも大切なディフェンスであり、特に試合を考えると3 つ目の打たれても耐えることは欠かせないものです。
しかしディフェンスの基本は〝相手の技をもらわないことであり〟私は2 つ目の躱すことを重視します。
昨日の徳島市加茂道場少年部クラスの受け返し。
受け返し棒を持った仕掛け手の腹部への突きを前蹴りに見立てて、右の前蹴りに対しては前蹴りの基本の捌き方である右の下段払いを用いつつ左方向にステップし右の回し蹴りの返し、左の前蹴りに対してはその逆を行う約束組手を行いました。
受けることと、躱すことを合わせたディフェンス練習ですが、ステップで回り込みを行うことで相手の死角に入り、返しである上段回し蹴りに繋げることにおいては、躱すステップを重視しています。
昨日の少年部クラスの稽古前、保護者様と先の日曜日に行われたボクシングの井上選手の活躍からディフェンスの話になりました。
様々な武道、格闘競技におけるディフェンスに関しては、その競技の目的によって考え方が様々に違うようです。
我々の空手のディフェンスは武道の観点に基づき〝身を守る〟ことが、優先されるべきと個人的に思います。
私が指導する空手のディフェンスは、先述したように〝躱す〟ことを第一義としますが、躱す動作は単なるトレーニングとしても老若男女を問わずに個々の運動能力向上に大きく寄与するようにも思います。
躱すディフェンスが、道場生の組手・スパーリングに大いに反映するような稽古を、工夫を持って構築していきたいと思います。
昨日の徳島市加茂道場
少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)
一般部クラス(19 時45 分~21 時)
6.23.2021 記