空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

立場への認識を深めることのススメ、徳島県知事への表敬訪問

 先週の水曜日、鴨島道場の少年部クラスに岡山東支部のシズクちゃんが出稽古に来てくれました。

 型稽古ではお手本になってもらいましたが、シズクちゃんは今年のカラテドリームフェスティバル 2023 全国大会、型部門の小 5 女子の入賞者、とても良いお手本を見せてくれました。
 シズクちゃん、ありがとうございました。

 保護者様もお疲れ様でした。

 先々週の木曜日は同じくカラテドリームフェスティバル 2023 全国大会の徳島県人入賞者と一緒に、後藤田正純徳島県知事を表敬訪問しました。

 新極真会徳島あわじ支部、神武會館、新極真会徳島西南支部の入賞者一同で伺いましたが、入賞報告が今回の表敬訪問の目的でした。
 徳島西南支部からはタイセイ君が訪問、選手の保護者様、私を含めた所属長も同行しましたが、後藤田知事には訪問者全員に親しく接していただきました。

 親しく接していただいた表敬訪問ですが、本来、県政のトップに立つ方とは、気安くお会いすることは出来ないものです。
 各個人には立場があり、各個人が立場をわきまえてこそ、社会の秩序は成り立つものです。
 人の立場、自分の立場に対して卑屈になる必要はありませんが、かといって傲慢になるべきものでもありません。
 各個人の立場は、各々の立場の重みや都合などが相互に考慮、尊重されて人間関係は構築されるべきに思います。

 先日のボクシングの井上尚弥選手の勝利に対して、「ケンカなら勝てる」と SNS で投稿した輩がいたそうです。
 昨今の世情では、各個人の立場への認識が薄い傾向にあり、自分の立場をわきまえない言動が目立ち、それが様々な社会の諸問題の原因になっているように思います。
 今回の入賞選手はドリームフェスティバルで入賞できたからこそ、県政のトップに立つ徳島県知事を表敬訪問することができました。
 そのことを栄誉に思い、ドリームフェスティバル入賞者としての立場をより研鑽すべく、今後の稽古に励んで欲しい思います。

 表敬訪問で、親しく語りかけていただいた後藤田知事からの選手達へのお話の中には「君たちは強い、強いからこそ学校でいじめられている子がいれば守ってあげて下さい。」とのお言葉がありました。
 知事にとっては何気ないお言葉だったかもしれませんが、私は捉えようにあっては深い意義があるように思います。

 政治家は、社会にとって必要なことを見極めることが仕事です。
 県政のトップである知事から「いじめられている子がいれば守る」という言葉は、それが社会にあっての見極められた必要なことと受け止めれるものです。
 そして「いじめられている子がいれば守る」ということは社会での役割でもあり、その役割は社会的な立場でもあります。
 入賞選手達には、知事の言葉から社会的な立場も感じて自分の立場への認識を一層に深め、強くなければ出来ない、後藤田知事から伝えらたれ社会的役割も果たすべく稽古に励んで欲しい思います。

 また「いじめられている子がいれば守る」という役割は、〝惻隠の情〟に通じるものです。
 〝惻隠の情〟とは「哀れに思う気持ち。可哀想であると感じる心持ち。」であり、新渡戸稲造の著書「武士道」では「惻隠の情とは武士道の中核」と記されています。
 私は武道とは武士道と思っています。
 入賞選手達の社会的立場、社会的役割も武道としての空手の稽古に励むことで果たされるものであり、指導者としては武道としての空手の指導が求められるものです。
 私自身も知事のお言葉からは、武道空手を指導する指導者としての社会的立場、社会的役割を任じ、入賞選手以外にも武道としての空手を学ぶ道場生達が、強いものとしての社会的立場に立ち、強いものとしての社会的役割が担えるように指導に務め、武道空手の指導者たる自己の研鑽に励みたいと思います。

 なおスポーツに理解の深い後藤田知事からは、立案中のスポーツに関する様々な支援策も伺いました。
 お話を伺い、これまでの知事とは違う視点を持って県民目線に立つ、後藤田知事の政治姿勢を感じました。
 スポーツ、そして武道に取り組む徳島県の子ども達の未来に明るい希望が見えてきたように思いますが、今回の表敬訪問させていただいた選手達には、自分の未来のためにも一層の精進に励んで欲しいと思います。

 後藤田知事、お忙しいところ、ありがとうございました。
 今回の表敬訪問は、新極真会徳島北東あわじ支部が道場としてスペースをお借りしている超腕ジム、服部剛志会長の仲立ちで実現したものです。
 表敬訪問などは実現するのに時間がかかる場合もあると聞いていましたが、今回の表敬訪問は服部会長から知事に申し出ていただいて 2 日後に日時が決まり、申し出から 1週間後に実現しました。
 なかなかあずかれない栄誉をスピーディーに受けれたことは、全て服部会長のお陰ですが、服部会長、誠にこの度はありがとうございました。

 そして当日同行した保護者様、前川支部長、神武會館・西山館長もお疲れ様でした。

 < ご案内 >
 次の日曜(9/3)は第 19 回徳島県空手道錬成大会です。
 以下は、そのお知らせです。

 <大会スケジュール>
 8 時 スタッフ集合
 9 時 選手集合・開場 
 10 時 開会式
 10 時 10 分 型・試合開始
  全コートの型試合終了後、全コートの準備が整い次第、組手試合開始
 12 時 30 分~ 13 時 ( 予定 ) 全コート、一斉のお昼休憩
 全コートの組手試合終了後に入賞者撮影 ( 任意 )、大会終了
 ※閉会式は行いません。

 他の詳細は新極真会徳島西南支部のホームページに「スケジュール及び諸注意」としてアップしております。
 加えてトーナメントもアップししていますので、選手、保護者の皆様はご確認ください。

 大会前日 (9/2) には前日設営を行います。
 15 時~18 時 ( 予定 ) の間で行いますので、ご都合の良い道場生、保護者様はご協力をお願い致します。

 また 9/2 ㈯の美馬道場、鴨島道場、9/4 ㈪の阿南道場の稽古はお休みです。

 以上、関係者の皆様、よろしくお願い致します。
 出場選手の皆様のご健闘を祈念致します !!

 8.29.2023 記