空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

突きへのディフェンス

 昨日の鴨島道場は参加者が少なく、一般部クラスではスパーリングが一組ずつになったのでスパーリング中の指導をいつもより多く行いました。

 内容は突きをしっかり手で捌くことにフォーカスしましたが、後半、突きをしっかり捌くことで間合いが潰れず膠着のないスパーリングが見られるようになりました。


スパーリング1 2.17.2021


スパーリング2 2.17.2021

 また膠着のない展開の中では、下記添付のようにレバーを狙う的確な下突きなども見られました。


スパーリング3 2.17.2021

 

 軽視されがちなフルコンタクト空手での突きのディフェンス、私自身の選手現役時代では引退間際に試合で使えるようになりました。

 突きのディフェンスについては以前ブログでも書きましたが、これからの海外強豪選手との対戦を見据えた場合、必須の技術になると個人的に思います。

 しかし突きへのディフェンスの少なさは、その反面としてディフェンスよりも手数を出すといった、ジュニア選手においてはゲームテクニックとしての勝機となる勢いを生み出すものになります。

 突きへのディフェンスを意識しすぎると勢いを失い、ましてディフェンスが上手く機能しない場合、勢いのある選手には勢いに飲まれる可能性があります。

 勢いに飲まれないように突きをディフェンスするには、上に挙げた動画のように手での捌きにステップを連動させるのが一つの手段かと思います。

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 自身の経験からスパーリングで突きを捌けても、試合で出来るようになるには相当なスパーリングでの反復が必要ですが、世界を見据えて指導して行きたいかと。

 

 昨日の鴨島道場

 少年部1 部(17 時45 分~18 時45 分)


鴨島道場少年部1部2.17.2021

 少年部2 部(19 時~20 時)


鴨島道場少年部2部2.17.2021

 一般部(20 時15 分~21 時30 分)


鴨島道場一般部2.17.2021

 2.18.2021 記

空手の稽古における、子供達の集中力の高め方

 突き蹴りを当てるのには集中力が必要であり、また突き蹴りを防御するのにも集中力が必要です。

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 突き蹴りを当てる、防御する空手の稽古において子供達の集中力を養い、高め、その集中力をもって学業等、子供達の可能性を高めることが子供達が空手を習う意義の一つであると私は思います。

 では、具体的にどのように子供達の集中力を高めるか?

 私は集中力は注意力の集合体と思います。

 空手の稽古では、手足の位置や体の動かし方が細かく決められています。

 決められた位置や動作はたくさんあり、それらを注意深く守る事で集中力は高められていくと思います。

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 稽古で子供達の注意力の集合体である集中力を高めるには、指導者は子供達の一挙手一投足を注意深く指導しなければなりませんが、集中力を高めて指導していきたいかと。


 昨日の徳島市加茂道場

 少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部2.16.2021

 一般部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場一般部2.16.2021

 2.17.2021 記

心を削るような組手・スパーリングが、子供達に良いのかどうか?

 以前、子供達の組手やスパーリングでのダメージのほどについて、スポーツドクターの方に質問したことがあります。

 伺ったお話によると子供達、特に年齢が幼いほど力は弱く、子供たちの力でましてサポーターをつけている状態では、突き蹴りを被弾しても重大なダメージには及び難いとのことでした。

 しかし重大なダメージには及ばなくても、突き蹴りを被弾すれば子供達の組手・スパーリングでも相応の痛みは感じるものです。

 突き蹴りの被弾で組手・スパーリングで泣く子供達がいますが、体へのダメージよりも痛みで心が削られるがために泣いてしまうように思います。

 子供達の心は成長過程にあっては未熟であり、その未熟な心を削る組手・スパーリングといったことが、果たして子供達に良いのかどうか考えたことがありますが、未熟、未熟に伴って純粋だからこそ組手・スパーリングが子供達の心を強くするという結論に長年の指導経験から至りました。


 先日、その結論を確信するようなお手紙を道場生からもらいました。

 書いてくれたのは、年長さんの女の子。

 彼女は最近強くなってあまり泣かなくなりましたが、少し前まではスパーリングでよく泣いており、今でも時々泣いいます。

 手紙の内容を要約すると〝先生がスパーリング中に「頑張れ」と言ってくれると頑張れる〟とのことでした。

 幼い心で、心を削られるようなスパーリングの最中に私の声を心で受け止めてくれている、その健気さ、純粋さに私の方が励まされるように心情的には思いました

 また組手・スパーリングが子供達の心を強くする具体性としては、頑張るという事をスパーリングでの痛みを我慢することと認識する、非認知スキル(IQ や学力テスト、偏差値などのように点数や指標などで明確に認知できるものではないけど、子どもの将来や人生を豊かにする一連の能力) の高まりであるように思いました。

 そして、子供達の心を強くするには周囲の大人達の接し方が大切であり、組手・スパーリングで泣いている子供達への大人達の接し方が、子供達の心を大きく左右するように思いました。

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 空手は、他のスポーツと違った方法で子供達の心を強くする、組手・スパーリングという特異性があります。

 最近の風潮で、その特異性が失われつつあるように思う時がありますが、西南支部では空手として子供達の心を強くする組手・スパーリングを守っていきたいと思います。


 昨日の美馬道場

 少年部クラス(19 時~20 時)


美馬道場少年部2.15.2021

 一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)


美馬道場一般部2.15.2021

 2.16.2021 記

徳島合同稽古、日常の稽古の刺激として

 昨日の日曜日は北東あわじ支部さんとの徳島合同稽古。

 小4 以下(10 時~11 時30 分)

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 小5 以上(11 時45 分~13 時15 分) 

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 2 グループに別れてスパーリングのみの稽古を行いました。
 

 両グループで北東あわじ支部さんの強豪選手に揉まれる西南支部道場生が見られましたが、西南支部道場生にとって昨日は非常に良い稽古になったかと。

 空手において強さは、日々の日常の稽古をコツコツと続けることで生まれてきます。

 しかし、その日常の稽古を、ただこなすだけでは強くなれません。

 日常の稽古を意識の高いものにしなければなりませんが、日常の稽古の意識を覚醒させるような刺激に、普段手合をわせしない強豪選手に揉まれる合同稽古のような機会は最適です。

 道場生の揉まれる姿を目の当たりにして合同稽古の有意義さを改めて感じましたが、四国岡山合同稽古が再開するまで月一ペースで来月も開催したいと思います。

 参加できる道場生は来月も頑張りましょう!!

 

 さて、今年もバレンタインチョコを役得でたくさんいただきました。

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 皆さん、ありがとうございました。

 金曜日、土曜日、日曜日とスパーリングをたくさん行い、さすがに疲労気味なのでチョコでリカバーしたいと思います。

 

 土曜日の鴨島道場

 選手クラス1 部(15 時~16 時)


選手クラス1部2.13.2021

 少年部クラス(16 時15 分~17 時45 分)


鴨島道場少年部2.13.2021

 選手クラス2 部(17 時30 分~19 時)


選手クラス2部2.13.2021

 一般部クラス(19 時15 分~20 時30 分)


鴨島道場一般部2.13.2021

 居残り稽古(21 時~21 時30 分)


鴨島道場居残り稽古2.13.2021

 2.15.2021 記

〝呼吸を合わせる〟、感性を拠り所に

 通常稽古で毎回行う、受け返し棒を使った約束組手。


約束組手2.12.2021

 突き蹴りに見立てた棒を受けたり、躱したりするタイミングを指導するのに「相手との呼吸を合わせて」とよく指導します。

 この〝呼吸を合わせる〟ということ、呼吸とは目に見えないものであり、タイミングを合わせる拠り所を呼吸に求めることは一見、理に合わないようにも思えます。

 しかし呼吸は目に見えなくても感じることは出来るものであり、呼吸を感じることでその実在を認識することはできます。

 〝呼吸を合わせる〟いわば感性を拠り所するものであり、ディフェンス以外の技にも必要なものです。

 その技とはカウンター、武術的には〝先〟と呼ばれるものです。

 動きの速い相手の技はなかなか目で追えないものですが、速い技にカウンターを合わせるには技を繰り出す相手の呼吸に合わせるしかありません。

 呼吸で合わせることが出来れば、視力が悪くてもカウンターや先は可能です。

 受け返しの稽古では、なかなか呼吸が合わない道場生がいますが、毎回の稽古で反復することで〝呼吸を合わせる〟ことを覚えて欲しいと思います。

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 繰り返しになりますが〝呼吸を合わせる〟とは感性を拠り所にするもの、感性が高まれば呼吸同様、目には見なくても確かに存在する人の心も感じることが出来るようになるかと。

 

 さて明日は徳島北東あわじ支部さんとの合同稽古です。

 場所、時間は以下のとおり

 場所…鴨島東中学校武道場
 小4 以下…10 時~11 時30 分
 小5 以上…11 時45 分~13 時15 分

 参加できる道場生は頑張りましょう!!

 

 昨日の指導

 やわらかカラテ(15 時30 分~16 時30 分)


やわらかカラテ2.12.2021

 徳島市加茂道場少年部(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部2.12.2021

 徳島市加茂道場一般部(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部2.12.2021

 徳島市加茂道場居残り(21 時~21 時30 分)


徳島市加茂居残り2.12.2021

 2.12.2021 記

〝師範〟師が及ぶ範囲

 少年部クラスでの指導では厳しくはあっても、厳しさが乱暴で理不尽ではないように心掛けています。

 厳しさが乱暴・理不尽でないために、私は厳しさに制限を設けていますが、それは道場生に与える厳しさが自分が経験してきた厳しさを越えないことです。

 〝師範〟という言葉がありますが、師は師匠、先生の意味、範は模範、手本の意味であると同時に師が及ぶ範囲であるように個人的に思います。

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 師範であるがためには、自分の範囲をわきまえなければならないと思いますが、逆に範囲に則した厳しさは整然と道場の雰囲気として稽古を締りのあるものにしたいと思います。


 さて一昨日の稽古では、昨秋昇段したイロハちゃんに帯と昇段状を渡すことができました。

 春から高校3年生のイロハちゃん。

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 小さい時から結構な大舞台にも動じない印象のイロハちゃんですが、黒帯で肚を括り一層肚を据えて人生の岐路を歩んで欲しいと思います。


 一昨日の鴨島道場

 少年部1 部(17 時45 分~18 時45 分)


鴨島道場少年部1部2.10.2021

 少年部2 部(19 時~20 時)


鴨島道場少年部2部2.10.2021

 一般部(20 時15 分~21 時)


鴨島道場一般部2.10.2021

 2.12.2021 記

久しぶりの上段被弾、2度目、焦燥感を振り切って

 リーチ差があって相手の突き蹴りのモーションを捉えることが出来れば、割と簡単に技をカットしたり躱したりできるものです。


スパーリング2.9.2021

 リーチ差のある道場生とのスパーリングはディフェンスでも躱すことを中心に行っていますが、躱す組手で逆に道場生の当て勘を引き出す意図があります。

 躱す組手を行っていると懸命にスパーリングしている道場生達からは、当たらないことへの戸惑い、焦りといったもの感じますが、その焦燥感を振り切り、昨日のスパーリングではある道場生が内回し蹴りを当ててきました。


内回し蹴り、被弾2.9.2021

 先週のスパーリングでも彼は内回し蹴りを出してきましたが、先週は肩口までしか届かなかったのが、昨日は蹴りが伸びて顔面にヒット。

 焦燥を懸命さで振り切った彼の蹴りの伸びに、彼の成長を感じました。

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 嬉しく思うと同時に、道場生に顔を蹴られたのは土曜に引き続きこれで2 回目。

 2 度あることは3 度ある。

 気をつけたいかと。

 

 昨日の徳島市加茂道場

 少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部2.9.2021

 一般部クラス(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部2.9.2021

 2.10.2021 記