空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

短編小説〝千葉周作〟の一説より〝神気〟

 〝この型稽古について、幕末の剣客榊原鍵吉の高弟山田次郎吉翁は、「ちょうどあやつり人形のごとく、舞楽の舞のごとく、型にはめて動くのみで、もし術者にして神気が籠らねば、軽業師の曲芸にも及ばぬ」といっている〟

 私の好きな司馬遼太郎の短編小説〝千葉周作〟の一説です。

 空手の稽古は広義における〝型稽古〟を頻繁に行います。

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 上記の一説は、空手の稽古においても心得として重んじなければならないと個人的に思います。

 昔の人の言葉で意味がいまいち不明瞭な言葉もあると思いますが、その最たる

 〝神気〟とは?

 私はその意味の一つとして、一人の型稽古においては対戦する相手をイメージすること、約束組手、受け返しのような対人の型稽古の場合は、約束されたシチュエーションでも自由攻防の間合いを意識することと思います。

 いわば、イメージ、意識が神気の一つの意味と思います。

 昨日の少年部クラスでは、組手立ちでのコンビネーションでふざけ突き蹴りを行っていた道場生を厳しく注意しましたが、稽古をふざけることは心に〝神気〟を宿さず軽業師の曲芸に遠く及ばないものです。

 たとえ突き蹴りが下手でも〝神気〟が籠もれば技はいずれ上達するもので、〝神気〟を込めて修練することが武道の道のとしての意味を成すものだと思います。

 武道の言葉は時として抽象的ですが、抽象的であるがゆえに本質を捉えています。

 武道を謳って道場生に空手を指導するにおいて〝神気〟を道場生の心に宿したいと思います。

 

 昨日の指導

 やわらかカラテ(15 時30 分~16 時30 分)


やわらかカラテ 11.13.2020 ※この動画は音声が出ます。

 徳島市加茂道場少年部(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部 11.13.2020 ※この動画は音声が出ます。

 徳島市加茂道場一般部(19 時45 分~20 時45 分)


徳島市加茂道場一般部 11.13.2020 ※この動画は音声が出ます。

 徳島市加茂道場居残り(21 時~21 時30 分)


徳島市加茂道場居残り稽古 11.13.2020 ※この動画は音声が出ます。

 11.13.2020 記