ゴールデンウィーク中、4 月 30 日の日曜日には神戸市にて兵庫県大会、徳島市にて神武杯が開催されました。
新極真会徳島西南支部からは、両大会に道場生が出場。
兵庫県大会を主催、運営された新極真会兵庫中央支部の山田師範、兵庫中央支部スタッフの皆様、神武杯を主催された神武會舘の西山師範、神武會舘スタッフの皆様、素晴らしい大会に参加させていただき誠にありがとうございました。
兵庫県大会では組手錬成大会でミオちゃんが優勝、イロハちゃんが 3 位。
型、組手の選手権大会では型でハナちゃん 3 位、タイセイ君が 3 位。
組手のみの神武杯では、イッシン君、アヤネちゃんが優勝、サトル君、ウタ君が準優勝、カナト君が 3 位でした。
5 月 3 日の水曜日は、支部内強化稽古。
型稽古 (9 時~10 時 )
組手稽古 (10 時 15 分~11 時 15 分 )
いずれかの稽古のみの参加者もいましたが、稽古参加者は 40 名を超えて盛況でした。
5 月 7 日の日曜日は、新居浜市にて四国・岡山合同稽古。
いつも四国・岡山合同稽古を開催してくださる三好師範、野本師範代、近藤先生、ありがとうございました。
さて連休中、何かと空手の行事があった私ですが、人並みに休みも有り、休み中には大きな本屋をウロウロする時間も取れました。
本屋をウロウロする中でタイトルが「スポーツ毒親」、サブタイトルが「指導者のパワハラ、セクハラに我が子を差し出す毒親たち」との本が目に止まり、少し立ち読みしました。
買って読もうかと思いましたが、本の内容がショッキングで全部読むとスボーツが嫌いになりそうだったので買うのはやめました。
ショッキングな内容の一節には、筆者が小学生のあるスポーツの練習を見学中、指導者が選手を一列に並ばせ、端から順にビンタをするという光景に出くわしたことが書かれていました。
異様な光景に、筆者がそばにいた選手の親に「我が子がビンタされる光景を見て何とも思わないのか ?」と問うたところ「あの子達は全国大会を目指しているから、あれくらい当然」と答えたそうです。
指導者が選手である子ども達をビンタした理由は、子ども達が練習への集中力を欠いたためとのことでした。
親が〝当然〟としたのは、練習に集中力を欠く事の罰として〝ビンタという暴力の制裁を受けるのは当然〟ということだと思いますが、どんな理由であれ親が指導者の暴力を容認とすることは、スポーツ界において暴力が蔓延る温床になっていると思います。
上記は暴力を用いて選手の練習の質を高めた訳ですが、練習の質を高めること事態は選手の〝追い込み〟に思います。
どんな競技でも勝利を得るには追い込んだ練習が必要ですが、スポーツ指導者、親が全国大会を目指すため「追い込んだ練習しなければ勝てない」と思う事は、私もよく理解できます。
私自身、全日本大会、世界大会での勝利を目指すべく練習では自分を追い込んできました。
しかし自分を追い込んできて、よく分かったことがあります。
それは「人は人から追い込まれては、本当の追い込みはできない」ことです。
どの競技においても、人に追い込まれて練習を重ねて勝利する選手はいますが、しかし人に追い込まれて勝利する選手には、破綻が待ち受けるケースが見られます。
そういったケースは時折、悲しい事件として報道で目にします。
数年前にはある競技のオリンピック代表候補が万引きの常習犯として逮捕され、またある競技の部活のキャプテンだった高校生は自ら命を絶ちました。
彼らの破綻原因は報道によると、暴力をも用いる指導者による追い込みへのストレスです。
スポーツ界で時折起こる優秀な選手の破綻の背景の多くには、指導者による暴力が見え隠れします。
スポーツ界に指導者の暴力が蔓延る原因の一つは「勝つために選手を追い込み、追い込みのために暴力を肯定する」といった、指導者、親などの選手の取り巻く周囲の暴力の肯定があるように思います。
確かに、競技で勝つため選手には、追い込んだ練習が必要です。
しかし、それは指導者による追い込みでなく、選手自身の自発的な追い込みであるべきに私は思います。
指導者は、選手が自分から自分を追い込むように導くことが、本来の務めに思います。
強制による追い込みの行き着くところは、追い込まれるものの破綻です。
自主的な追い込みへの導きは、自分で自分を追い込むことで文字通り自らを律する〝自律心〟を養うと思います。
自律心は、自らの可能性を切り開く〝力〟となります。
勝った負けたのみに固執するのではなく、競技に取り組むことで本来選手が得るべきものは自律心のような、自分の人生に反映するような〝生きる力〟と思います。
武道とスポーツは私は精神的本質が違うと思っていますが、互いに競技を行うことで共通する事も多数あると思います。
競技を通して自律心を養うことは、武道とスポーツの共通項の一つですが、自律を精神的本質に含む武道にあっては、なおのこと選手の自律心の培養が顕著でなければならないと思います。
先ごろ、下記の添付画像のような事件がありました。
我々の空手とは競技スタイルの違う、また趣旨の違う空手の指導者の事件ですが、名称的に同じ空手を名乗っている分、非常に嘆かわしく思います。
新極真会徳島西南支部では道場生の自律心を養うために、自分で自分を追い込むことを指導していきたいと思います。
自らを追い込むことは、厳しい試練に身を投じることも一つの手段です。
我々の空手の試合、強化稽古、合同稽古は、自らを追い込むことになる試練に相当します。
連休中の試合、強化稽古、合同稽古に参加した皆んな、皆んなよく頑張りました。
これからも都合がつく範囲で、試合、強化稽古、合同稽古にはどんどん参加してきましょう !!
保護者の皆様も、お疲れ様でした。
5.9.2023 記