空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

スポーツ、武道で子ども達の認知能力を高めることのススメ、心が表れる認知能力

 一昨日の日曜日 (11/5) は、香川県丸亀市にて丸亀錬成大会でした。
 私は同日開催の別イベントへの参加のため、丸亀錬成大会には不参加でした。

 大会を主催された新極真会香川中央支部・原内師範、原内道場のスタッフの皆様、道場生が大会に参加させていただきありがとうございました。

 新極真会徳島西南支部からは 9 名が参加。
 アシュウ君が組手で優勝、コウダイ君、ユウジ君が準優勝。

 型でイッシン君が準優勝、リョウマ君が 3 位。

 当日に抽選でチームを決める団体型で、イッシン君、アヤネちゃんが優勝。

 タイシン君が敢闘賞でした。
 勝った人も、負けた人も皆んなよく頑張りました。

 選手の皆んな、保護者の皆様、お疲れ様でした。
 また同行していただいた武田指導員、ありがとうございました。


 私は先に書いたように同日開催の美馬市のうだつアリーナにて開催された、〝あつまれ !! 元気キッズ〟という子育て支援イベントに参加しました。 

 同イベントでは新極真会ブースを設けさせていただき、親子カラテ体験会、少年部稽古見学会、演武、ミット蹴り & 杉板試し割り体験会を行わせていただきました。
 演武では、前回の別イベントでの演武に引き続き、道場生のカイト君が演奏するトランペットの曲に合わせて演武。


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 演武参加の皆んな、よく頑張りました。

 各体験会に参加していただいた来場者の皆さんにも楽しんでいただきましたが、体験会に参加していただいた皆さんありがとうございました。

 また見学会、演武会、体験会に協力してくれた道場生の皆んな、保護者の皆様もありがとうございました。

 そして〝あつまれ !! 元気キッズ〟開催関係者の皆さん、イベントに参加させていただきありがとうございました。

 さて〝あつまれ !! 元気キッズ〟は子育て支援イベントでしたが、ブースの趣旨として子育て支援に沿うように「子どもの認知能力向上」をブースのコンセプトとしました。
 認知能力とは、このブログでもよく書いてきた〝見る力〟〝聞く力〟〝想像する力〟などであり、学習能力の根幹とされるものであり、子どもにとっては非常に重要な能力となります。

 ブースで行った親子カラテ教室では「空手のトレーニングで〝見る力〟〝聞く力〟を鍛えよう。」とうたわさせていただきましたが、〝聞く力〟で突きのフォームとステップを覚えてもらい、〝見る力〟を用いて突きとステップを用いたトレーニングを体験してもらいました。

 稽古見学会、演武では空手の稽古で認知能力を高めている子ども達の姿を来場者の皆さんに見ていただくように、ミット蹴り & 杉板試し割り体験会では親子カラテ教室同様に〝見る力〟〝聞く力〟を用いてミット蹴りで蹴りのフォームを覚えてもらい、覚えた蹴りのフォームで杉板を割ってもらい、参加者に杉板試し割りという成功体験してもらいました。

 子どもの認知能力については最近、スポーツ界でも注目されているようですが、先日以下の記事が徳島新聞に掲載されていました。

 記事に書かれている〝サッカー IQ〟とは認知能力ですが、認知能力は先に書いたように学習能力の根幹であるために、スポーツを通じて認知能力を高めようとすることは非常に良いことだと思います。
 ただ記事をよく読むと記事に書かれてあるチームの試みは、選手達の〝サッカー IQ〟である認知能力を測定し、それによる選手評価が目的の主であるように思われます。
 個人的に記事からは、選手の〝サッカー IQ〟自体を高めようとする意図は薄いようにも思います。

 これも以前からよく書いてあるように、私はサッカーなどのスポーツの精神的本質は〝楽しむこと〟であり、スポーツの精神的本質である〝楽しむこと〟は、空手のなどの武道の精神的本質とは違うものと思っています

 スポーツを楽しむことに認知能力の測定などは、本来、不要であるように思います。
 認知能力の測定などに、まみれないところにスポーツの楽しさはあるよう思いますが、スポーツの精神的本質からスポーツでは認知能力は計るだけで、高めようとする発想が希薄になったりするのかと思ったりもします。

 精神的本質が武道とは違い、認知能力の測定などが本来不要なスポーツですが、スポーツにおいてはスポーツが有する概念を通しては、認知能力を高めることに取り組むべき必要があると思います。
 その概念は武道も有する、共通の概念でもありますが、その概念とは〝アスリート〟という概念です。

 アスリートとは色んな解釈があると思いますが、かいつまんで言えば、私は〝心身を高める人〟であると思います。
 アスリートとは〝身 ( しん )〟である体を高めるだけでなく、〝心 ( しん )〟である「こころ」も高めるものであり、スポーツ、武道で心身をともに高めることによって、アスリートはアスリートとしての心身の豊かさを手にいれるものと思います。

 数値や記録で可視化できる〝身〟を高めることに比べ、〝心〟を高めることは抽象的であり、その具体的な手段はなかなか見えづらいものに思います。
 私はスボーツ、そして武道もそうですが〝心〟を高める具体的な手段の一つとしては、トレーニング、稽古によって〝見る力〟〝聞く力〟〝想像する力〟などの認知能力の向上が適合するように思います。

 先週の昇級審査、受審者の中で審査項目であるサンチン立ちという空手の立ち方を、自分で正確に出来ているかどうかを審査中にしきりと確認している小学生中学年の道場生がいました。
 サンチン立ちは足の指を内側に向けて足を閉めますが、彼はよく稽古で足が開き私に注意されます。

 彼は普段、注意されていることが審査で出来ているかどうかを自分で確認していた訳ですが、普段の私の注意を〝聞き〟覚え、忘れずに出来ているかを自分で〝見て〟確認していました。
 その姿勢は「自分は足が開く癖があり、審査でもその癖が出るかもしれない。」という〝想像する力〟がら働いたものであり、彼の審査での姿勢は「審査に真摯に向き合う」といった心が表れる、認知能力が存分に働いたものだったと思います。

 空手の稽古は、認知能力を高める効果が、非常に高いものと個人的に思います。
 昨今の空手道場は、子ども達、少年部道場生が主体となり、そのため空手道場が子育て支援の一端を担える場になっているように思います。
 子育て支援には色んな形がありますが、子ども達の健全な心身発育を支援することは、子育て支援の重要な役割の一つに思います。

 〝子ども達の健全な心身の発育となる空手指導の具代的な手段は、子ども達の認知能力を高めること〟として、私は子ども達に空手を指導しています。
 道場生の認知能力を高め、また今回のようなイベントに参加して、社会の子育て支援に微力を尽くしたいと思います。

 < お知らせ・道場生向け >
 現在、下記の大会申込書を配布中です。
 参加希望者は、指導員まで申し出てください。
 全四国空手道錬成大会…12/29、愛媛県立武道館、支部内締切 <11/25>
 第 3 回香川県空手道選手権大会…2024/2/12、丸亀市民体育館、支部内締切 <11/29>
11.7.2023 記