一昨日の日曜日 (7/9) は愛媛県新居浜市にて四国岡山合同稽古でした。
いつも四国岡山合同稽古を開催、準備していただいてる三好師範、野本師範代、近藤先生、この度もありがとうございました。
参加者の皆さんもお疲れ様でした。
参加した新極真会徳島西南支部の道場生の皆んなも暑い中、よく頑張りました。
保護者の皆様もお疲れ様でした。
さて、以下の 2 つの動画は先日の居残り稽古でのスパーリングです。
私が道場生の牽制気味の追い突きに合わせて距離を詰めて、回し打ちを狙う展開は 2 つとも全く同じです。
道場生に回し打ちを躱されて、逆に回し打ちを返されるパターンまで同じですが、1 つ目は返しの回し打ちは防御するものの 2 つ目は被弾。
1 つ目の方が最初にあった展開であり、2 つ目は後にあった展開です。
同じ展開で、最初は防御できたのに後は被弾したことが我ながら興味深く思い、考察するに、距離を詰めて回し打ちを狙う際の目線にその明暗があったかと。
最初の展開では、道場生の返しの回し打ちを周辺視野 ( 目を動かさないで一点を見る固視点を中心として、約 30 度以内の視野を「中心視野」それよりも外側が「周辺視野」)で捉えて反応しました。
最初の展開では、その周辺視野で捉えた残像が頭に残りましたが、2 つ目の展開にその残像はありません。
1 つ目と 2 つ目の防御と被弾の明暗は、周辺視野の領域を決める視点 ( 視線 ) にあり、周辺視野が使えたかどうかにあるように思いますが、周辺視野の領域を決める一瞬の視線、こういったことにも注意を払い組手での反応を練り上げて行きたいと思います。
ところで明暗が別れた、奇しくも同じ展開での動画の動き、手前味噌ながら最初に防御した私もさることながら、私の返しを読んで躱し、逆に返し技を決めた道場生の反応も良いものと、ちょっと自賛に思います。
私と道場生の手前味噌な反応は、当たり前のことですが相手に対する反応であり、相手の動くタイミングに合わせた反応です。
これも当たり前のことながら〝タイミングに合わす反応〟は〝相手の動き〟から生じます。
動画における私の防御、道場生の返しに対する返しは、いわゆるディフェンス ( 防御 )、オフェンス ( 攻撃 ) としての〝技〟ですが、〝技〟は〝タイミングに合わす反応〟から生じるものです。
〝タイミングに合わす反応〟は、例えば「相手の上段回し蹴りを受けて、下段回し蹴りを返す」といった攻防が決められた空手の約束組手のように、相手の動きが分かっていれば比較的に簡単です。
しかし、いつ蹴ってくるか分からない、またはフェイントなど、いわゆる組手の〝虚実〟が入り混じる自由攻防の組手、スパーリングでは難しいことです。
組手、スパーリングでしっかりと相手にタイミング合わせることが出来る〝技〟が使えるようになるには、約束組手の反復稽古で技のタイミングを身につけることが基本となりますが、約束組手の反復稽古は退屈なものです。
また我々の空手の競技スタイルでの組手、スパーリングでは打たれ強さ、パワーやスピードなどのフィジカルが強ければ、さほどに相手にタイミング合わせる〝技〟が必要とされない一面があり、その点も重なり、我々の空手では相手にタイミングに合わせることが必要な〝技〟が、軽視されがちな傾向にあるように個人的に思います。
相手にタイミングに合わせることが必要な〝技〟の軽視は、若いうちはフィジカルでカパー出来るものですが、加齢でフィジカルが低下するにつれカパーできなくなるものです。
個人的にはフィジカルを高めるのと同等に、相手にタイミングに合わせることが必要な〝技〟を練り上げる必要もあると思い、自ら取り組み、道場生にも指導しています。
空手で相手にタイミングに合わせることが必要な〝技〟を身につけるには、退屈な約束組手を注意深く、そして根気よく取り組むこと、そしてフィジカルだけに偏らない稽古への心構えが必要です。
道場生には意識を高めて、相手にタイミングに合わせることが必要な〝技〟、そしてそのタイミングそのものである相手との〝呼吸〟を身につけて欲しいと思います。
ところで相手にタイミングを合わせることは、個人的に認知能力の一種に思います。
認知能力は〝見る力〟〝聞く力〟〝想像する力〟などが一般的です。
相手にタイミングを合わせることが〝タイミングを合わせる力〟として、認知能力と認められるならば、それは〝見る力〟から派生する認知能力と位置付けられるものかもしれません。
しかし〝タイミングを合わせる力〟は、先ほど記述した「動作の間の取り方、物事を巧みに行う要領、コツ」としての〝呼吸〟であり、その点においては〝見る力〟から独立するものであり、一般的な認知能力とは毛色が変わるものに思います。
私は常々、空手は認知能力を高める効果があり、一般的な認知能力が頭の働きが主体となるのに対し、空手で培う認知能力は頭の働きに身体の働きを伴う分、空手は独特の豊かな認知能力を高める効果があるものと思い、ブログでも時折書いています。
認知能力としての〝タイミングを合わせる力〟は人との〝呼吸〟を計るものであり、それは人の心情を自分の心に反映させることに繋がります。
〝タイミングを合わせる力〟は人の心情を自分の心に反映させるゆえに、私は〝タイミングを合わせる力〟は豊かな認知能力と言えるものに思います。
認知能力は学習能力の根幹になるものであり、特に子ども達においては大切な能力です。
認知能力の向上は学習能力の向上に繋がるため、私は道場指導においては力を入れていますが、認知能力は図式の理解などに代表される高める作用だけでなく、人の心に通じるなどの豊かにする作用も合わせ持つ必要があると思います。
空手で子ども達、道場生の認知能力を高め、豊かにする指導を心掛けたいと思います。
< ご案内、新極真会西南支部、道場生・保護者様向け >
現在、以下の大会の申込みを支部内で募集しています。
第 19 回徳島県空手道錬成大会…9/3 ㈰開催 美馬市うだつアリーナ 支部内締切 <7/20 ㈭ >
全中国空手道選手権大会…9/24 ㈰開催 広島県立総合体育館小アリーナ 支部内締切 <7/20 ㈭ >
第 4 回日本強育空手道選手権大会…10/8 ㈰開催 愛媛県西条市総合体育館 支部内締切 <7/25 ㈫ >
第 19 回愛知県空手道選手権大会…10/9( 月・祝 ) 開催 愛知武道館 支部内締切 <7/25 ㈫ >
支部内締切が迫ってきた大会もあります。
各大会に参加する道場生は、支部内締切内を確認のうえ申込書、申込料を提出してください。
7.11.2023 記