空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

出来ないことを、出来ることに細分化。

 昨日(2/3)の美馬道場。

 合同クラス。


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 居残りクラス。


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 有名な元バレーボール選手が「監督・コーチが絶対に怒らない大会」を主催されたとのニュースを見ました。

 私は試合に関しては、道場生選手を怒ったりしないため、その主旨は大いに理解でき、素晴らしい試みだと思います。

 試合での選手への暴言、そして暴力はよく問題提起されるようになりましたが、それと同時に指導者による〝怒らない指導〟への戸惑いもあるようです。

 怒らない指導は理想ではありますが、理想と現実は違うものです。

 怒った方が練習効率が上がる場合もあります。

 試合では怒りませんが、私の場合、稽古では厳しい言葉で否定するように怒ります。

 否定する点とは出来ないことではなく、出来るのに話を聞いないため出来なかったり、出来るのにやろうとしないことです。

 色んな指導現場がありますが、指導される側が全て真摯でない現場もあります。

 指導を受けに来ておいて真摯で無い場合は、怒られて然るべきと私は思います。

 ただ指導に対して真摯であるのに出来ないことは、否定するべきではないと思います。

 出来ることを積み重ねて行けば、出来ないことは出来るようになるものです。

 ついつい指導者が怒ってしまう理由、その最大の理由は限られた期間で結果を出すことを求められるからだと思います。

 私は空手に関しては、結果を出すべく限られた期間はないと思っています。

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 強くなりたければ、出来ることをコツコツと期限を設けずに積み重ねていけば良いと思います。

 空手の指導においては長い目を持って道場生に接し、出来ないことを出来ることに細分化し指導していくことが大切だと思います。

 私は私自身も指導していますが、出来ることをコツコツと、これは自らへの言葉でもあります。

次へと繋げるため>

 金曜日(1/31)の徳島市加茂道場。

 少年部クラス。


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 一般部クラス。


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 土曜日(2/1)の鴨島道場。

 選手クラス1部。


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 少年部クラス。


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 選手クラス2部。


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 一般部クラス。


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 居残りクラス。


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 昨日(2/2)は大阪府羽曳野市にて、南大阪支部錬成大会でした。 

 大会を運営された内藤師範、南大阪支部スタッフの皆様、参加させていただきありがとうございました。

 西南支部からは5名が出場。

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 残念ながら入賞者はいませんでしたが、良い動きが見られたり、新たな課題が浮き彫りになったりと参加道場生、それぞれに意義のある大会だったと思います。

 昨日の試合を次へと繋げるため、また今週から稽古に励んで欲しいと思います。

 さて、4/19高知市にて行われる全四国大会の支部内締切日は2/14となっています。

 出場予定の道場生は、早めに申込書の提出をお願い致します。

 四国大会はレベルに応じた参加しやすい大会ですが、四国内で行われる大会の中で一番レベルの高い大会です。

 試合を志す道場生には、近県で行われる一番レベルの高い大会に、ぜひとも挑戦する気持ちを持って欲しいと思います。

動きの軸。

 昨日(1/30)の美馬道場。

 合同クラス、ミット打ち。


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 ワンツー→膝蹴りを2秒縛りで。


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 ワンツーのカット→前蹴り→ワンツー→左膝を3秒縛りで。

 動きの速さは、動作の連動のスムーズさにあります。

 連動がスムーズに出来る人は、動きの軸が整っています。


 居残りクラス。


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 動きの軸の強化を目的とした、片足飛びからの前蹴り。

 軸は強化することで、速さ、そしてパワーも高まるかと。

 道場生には〝軸〟を意識して欲しいと思います。

 

 さて次の日曜日は、南大阪支部錬成大会です。

 参加道場生は頑張りましょう。

  なお参加道場生は、明日(2/1)の稽古は休み、しっかり調整するようにお願い致します。

オンとオフ。

 昨日(1/29)の鴨島道場。

 少年部クラス。


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 一般部クラス。


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 居残りクラス。


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 昨日は3年前に発症したひどい腰痛の予兆のような違和感が腰にあったので、指導は口頭のみ、服装も体を冷やさないために私服でした。

 口頭、私服の指導で少年部クラスの稽古の雰囲気が締まるか、どうか、ちょっと不安でしたが、皆んないつも通り気持ちの引き締まった稽古が出来ました。

  稽古前は楽しく、ふざけたりしてもOKですが、道場生は道場には空手の稽古に来ています。

 ひとたび稽古が始まれば、気持ちを引き締め、稽古にしっかり集中するようには常々指導しています。

 オンとオフ、皆んな、しっかり理解出来ているようです。

 昨日は思わなう指導形態でしたが、普段では感じ取れない道場生の意識を感じられて良かったです。

 さて本日は昨日の違和感もなくなり、腰痛の心配も無いようなので通常通り指導出来そうです。

 昨日は稽古前、腰痛のことを低学年の女子道場生に話すと「ちゃんと運動しなさい」と注意されましたが、肝に銘じたいと思います(笑)

反応・反射を高めるスパーリング。

 昨日(1/28)の徳島市加茂道場。

 少年部クラス。


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 一般部クラス。


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 トレーニングの進歩は正に日進月歩、最近はトレーニングでも色んな分野に別れて進化しています。

 反応・反射を高めるトレーニングとして、ライトが点灯し素早くそれにタッチするといったトレーニングもあります。

 加齢とともに反応・反射も衰えますが、トレーニングをする人で筋力の維持には意識が高くても、反応・反射の維持に対しては意識が低い人が多いように思います。

 前述のようなトレーニングの開発も、反応・反射への意識を高めることが、その開発理由にあるように思います。

 個人的に感じるところでは、反応・反射も筋力同様、加齢を重ねても早々に衰えるものではありません。

 そう断言できる理由は、自身のスパーリング上の経験からです。

 ただ筋力同様、小まめにトレーニングしないと、反応・反射は加齢によってすぐに衰えるものと思います。

 スパーリングは反応・反射を高めるのに最適なトレーニングと思います。

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 機械に対してでなく、人間に対しての反応・反射である分、前述のトレーニングよりも質は高いようにも思います。

 ただし反応・反射を高めるスパーリングは、ディフェンスをしっかり意識したものであり、そうでないものは加齢によらずとも逆に反応・反射を低下させるものと思います。

 年齢に問わず、道場生にはディフェンス意識を高めたスパーリングを指導していきたいと思います。

 

ファンクショナルトレーニング。

 昨日(1/27)の美馬道場。

 合同クラス。


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 「ファンクショナルトレーニング」という言葉があります。

 定義が複雑ですが、大まかな解釈としては「機能的な動きを作るトレーニング」といったことが一例にあたります。

 私は空手の基本、移動、型は効果的なファンクショナルトレーニングと思います。

 基本、移動、型においてファンクショナルトレーニングとして練り上げるべき動き、それは組手の動きとも思います。

 基本、移動は型の分解であり広義において型ですが、ファンクショナルトレーニングとしての基本、移動、型稽古の効果を高めるには、それぞれの「型」を忠実に行うことだと思います。

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 稽古中の前屈立ち、しっかり前足の膝は曲がり、後ろ足の膝を伸びているか、どうか?

 後屈立ちは、後ろ足に重心が乗っているか、どうか?

 道場生には、それぞれの動作の「型」の順守に気を配って欲しいと思います。


 居残りクラス。


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 ファンクショナルトレーニングとして練り上げた空手の「型」は柔軟性に富み、色んなスタイル組手・スパーリングに適応できるものと個人的に思います。

 その検証を自ら、しっかりやっていきたいと。

運動神経の良し悪し、センス有る無し。

 金曜日(1/24)の徳島市加茂道場。

 少年部クラス。


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 一般部クラス。


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 土曜日(1/25)の鴨島道場。

 選手クラス1部。


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 少年部クラス。


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 選手クラス2部。


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 一般部クラス。


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 運動神経の良し悪し、センス有る無し、は個人の差があるように指導をしていて正直思います。

 指導において運動神経、センスを感じるのは指導した動作が瞬間、もしくは短時間に出来るか、どうかがその一例だったりします。

 運動神経は良ければ、センスは有るに越したことはありせんが、しかし…。

 

 私は空手を始めた当初「センスが良い」と先輩から言われていました。 

 その当初は自惚れながら自分で自覚するところもあったのですが、長年空手を通じて運動神経、センスについて思う所は、空手においては運動神経、センスの有る無しなどはたいした問題ではないということです。

 また特に試合においては、センスなどは頼りになるものではないと痛感してきました。

 以前、ある有名な新極真会の選手が「泥くさく稽古し、泥くさく試合をする」といったことを雑誌のインタビューで語ってていました。

 空手で、そして特に試合で勝利するには「泥くささ」が一番大切だと私も思います。

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 道場の中には、言葉が悪いかも知れませんが、いつも「泥くさく」頑張っている道場生がいます。

 彼らは確実に進歩、強くなっています。

 強さは誰の目にも感じやすいものですが、進歩はなかなか感じにくいものです。

 しかし私の目には、進歩が稽古中にはっきり見えます。

  進歩が見える道場生、それは泥くさくとも真摯な気持ち、態度でずっと稽古を頑張っている道場生です。