空手のススメ、徳島の田舎道場から

written by 逢坂祐一郎(新極真会 第8回世界大会 2位)

受け技における引き手の取り方の組手・スパーリングへの展開

 先週の通常稽古では、各クラスとも基本稽古の受け技における引き手の取り方を重点的に指導しました。


基本稽古、受け技

 上段受けは引き手を正中線カバーから、外受けは反対の脇から、内受けはけん制から、下段晴払いは金的カバーからといった具合です。

 初級者のうちは動作のメインとなる受ける手に気を取られ、補助的な引き手まで意識するのが難しいものですが、こういった動作は実際の組手、スパーリングに反映するものであり、その一例が下記の添付動画。


ステップしながらのガード、スパーリング

 動画中の黄帯の道場生は相手の蹴りをステップで捌きながらガードを上げています。

 対戦者の不意の攻撃の変化に備えてものですが、上級者ほど不意に攻撃を変化させるものです。

 不意に備える組手は技術の高いものと言えますが、ステップだけに気を取られず補助的なガードを行う運動構造は基本稽古の受け技における引き手の取り方と同じです。

f:id:osakadojo:20210201094348j:plain

 こういった動きは、下段回し蹴りに見立てた受け返し棒をステップで躱す時ガードも上げる、下記の添付動画のように受け返しの時から意識を高めて練り上げます。


ステップしながらのガード

 意識的に高めた動きは実践である組手・スパーリングで無意識で発動するものですが、その動きは基本稽古、受け返しといった通常の稽古の流れの中で練り上げられるものと道場生には認識を深めて欲しいと思います。

 

 さて昨日は、北東あわじ支部の黒帯の皆さんと徳島錬成大会(2/28) 運営会議を行いました。

f:id:osakadojo:20210201094411j:plain

 会議の結果、統合する部門、対戦者不在のため廃止する部門が出てきました。

 統合ではその打診を、廃止では通達を各該当者に所属長を通じてお知らせしますので、該当選手の皆さんはよろしくお願い致します。

 会議に参加された皆さん、ご参加ありがとうございました。

 

 土曜日の鴨島道場と阿南道場の稽古

 鴨島道場選手クラス1 部(15 時~16 時)


選手クラス1部1.30.2021

 鴨島道場少年部(16 時15 分~17 時15 分)


鴨島道場少年部1.30.2021

 鴨島道場選手クラス2 部(17 時30 分~19 時)


選手クラス2部1.30.2021

 鴨島道場一般部(19 時15 分~20 時30 分)


鴨島道場一般部1.30.2021

 鴨島道場居残り(21 時~21 時30 分)


鴨島道場居残り1.30.2021

 

 阿南道場


阿南道場1.30.2021

 阿南道場


阿南道場1.30.2021

 2.1.2021 記

もし自分が現役選手であったならば。

 一昨日のブログで書いたマシエ選手、ジマンタス選手ら海外選手の進歩。

 もし自分が現役選手であったならば彼らとどう戦うか?

 思うところはシンプルに攻防の質を高めることです。

 接近戦が巧みになり、懐に飛び込んで技を封じ込める対策が難しくなった彼らに死角はありません。

 ならば真っ向勝負で活路を切り開いていくしかありません。

 真っ向勝負と表すると、肉を切らせて骨を断つような打ち合いがイメージとして先行すると思いますが、その真っ向勝負をディフェンスを交え最大限に被弾を回避し、最大限に技を効かす相手との距離を潰さない組手として展開します。

 ディフェンスに関しては、フルコンタクト空手は従来突きに関するディフエンス意識が甘いと個人的に思いますが、これを改め細かく突きをカットしていく。

 オフェンスに関しては、従来の突き蹴りのフォームを一考し威力を高める。

 突きのフォームの一考に関しては、一昨日のブログであげたマシエ選手の下突きにヒントは見えてきます。


マシエ選手の下突き

 私的にはマシエ選手の突きは、従来のフォームとは違う要素が多々感じられ、それは本来の空手の突きであるように思います。

 死角のなくなった海外選手への対策は、攻防の質を高めた真っ向勝負。

 その真っ向勝負のためには、攻防ともに〝従来〟という固定観念の打破が必要かと思います。

f:id:osakadojo:20210130103653j:plain

 私は対海外選手を想定し、従来の固定観念に捉われない指導を選手、選手でない道場生にも常々模索し行っています。

 それは自身現役でもなく、世界の舞台に立てる道場生もいない田舎の当道場にとって分不相応なことかもしれません。

 しかし目線は高く、視野は広くありたいと思います。

 目線の高さ、視野の広さを道場のカラー、道場の魅力としていきたいと思います。

 

 昨日の指導

 やわらかカラテ(15 時30 分~16 時30 分)


やわらかカラテ1.29.2021

 徳島市加茂道場少年部(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部1.29.2021

 徳島市加茂道場一般部(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部1.29.2021

 徳島市加茂道場居残り稽古(21 時~21 時20 分)


徳島市加茂道場居残り稽古

 1.30.2021 記

「空手やっている人は強いんぞー」との声を日本人の美徳へ

 昨日の美馬道場の少年部の稽古前、幼年・低学年の子達の会話から「空手やっている人は強いんぞー」との声が。

 その声に「空手やっている人が強いんじゃくなくて、空手の稽古を一生懸命している人が強いんだけど」と声に出さずに心でつっこみ、無邪気さに微笑ましく思いながら聞き逃しました。

 聞き逃しものの一瞬思ったたわいもない上記のつっこみは真理であり、この真理こそ子供たちには伝えていかねばならないように後で思いました。

f:id:osakadojo:20210129092519j:plain

 子供たちには空手をしていることだけで安易に自分は強いと思わず、稽古への向き合い方次第で強さは決まってくることを伝えなければと思います。

 強さが稽古への心の持ちようであることが分かれば、強くなりたければ自ずと真摯な心となり、その真摯な心は謙虚な姿勢としての人格になるように思います。

 真摯、謙虚は日本人の美徳ですが、その美徳さが失われつつあるように思う昨今、強さを通して日本人の美徳へと導く道場でありたいと思います。


 昨日の美馬道場

 少年部クラス(19 時~20 時)


美馬道場少年部1.28.2021

 一般部クラス(20 時15 分~21 時15 分)


美馬道場一般部1.28.2021

 1.29.2021 記

世界の一片、日本の片隅、ココロカップより

 現在、新極真会ホームページでは昨年12 月5-6 日にポーランドで行われたココロカップの試合結果と一昨年に行われた第 12 回世界大会の準優勝者のマシエ選手と、同じく第12 回世界大会で注目を集めたリトニアの新鋭ジマンタス選手の試合動画がアップされています。


Kokoro CUP 13 - Maciej Mazur vs Zimantas Paulius

 この試合動画を見て私は驚愕する思いですが、その驚愕理由の一つは日本人選手に対する危機感です。

 リーチの長い外国人選手に対し、その懐に飛び込んでリーチを封じ込めるのが、これまでの対外国人選手の有効な対策でした。

 しかしその有効手段も試合冒頭のジマンタス選手、マシエ選手の攻防から通用しなくなっていく危惧を感じます。


 危惧を感じる両者の具体的な技ですが、ジマンタス選手の場合は左の直突き。


ジマンタス選手の直突き

 このモーションの小さいシャープな突きには、懐に入る前に追い突きで合わせられるように思います。

 また懐に入ったとしてもステップで距離を取られ、左の逆突きにチェンジして攻め立てられるように思います。


 マシエ選手の場合は下突き。


マシエ選手の下突き

 私もマシエ選手のような下突きを研究しスパーリングでよく使うので、その効力を断定できますが、効力の一つは懐に飛 び込んで距離を潰したとしても、その間隙を抜いてこの下突きは伸びてきます。

 実際、動画でシマンタス選手がマシエ選手の手を押さえるようにディフェンスしていますが、そのガードの下をくぐり抜 けるように下突きが伸びています。

 この下突きはモーションは小さいながらも、肘の絞りによる脇の締まりの効いた体幹を存分に使った威力のある突きであ り、その上マシエ選手の場合、重心移動も上手く使っており体重の乗った非常にやっかいな突きであると言えます。

 上記の両選手の技に「日本人選手は打つ手がないのか」と問われれば、思うところはありますが、それを綴れば長くなる ので回を変えて書いてみたいと思います。


 驚愕のマシエ選手、ジマンタス選手の技ですが、新型コロナで世界中が閉塞する現在、しかし世界の一片で動ける地域は動いており、その人の動きで技術が進歩しています。

 その動き、技術の進歩はコロナに負けない人間の姿の一つである個人的に思います。

 コロナに負けない人間の姿が、人種を超えて新極真会の道着を纏った人たちによって感じられることは、ワールドワイドに広がる新極真会の誇りです。

f:id:osakadojo:20210128100139j:plain

 新極真会の指導者のはしくれとして世界中で頑張っている新極真会同士の存在を矜持とし、日本の片隅で頑張って行きたいと思います。

 

  昨日の鴨島道場

 ストライク・フィットネス(14 時~15 時)


ストライク・フィットネス1.27.2021

 少年部1 部(17 時45 分~18 時45 分)


鴨島道場少年部1部1.27.2021

 少年部2 部(19 時~20 時)


鴨島道場少年部2部1.27.2021

 一般部(20 時15 分~21 時30 分)


鴨島道場一般部1.27.2021

 1.28.2021記

右下突きのカウンター

 右下突きのカウンターは私の得意な合わせ方の一つですが、道場生にもよく指導しています。

 最近、数名の道場生が右下突きのカウンターをスパーリングで見せるようになりました。

 その一例がこちら。


右下突きのカウンター

 相手が内股下段からワンツーのコンビネーションを仕掛けてくるのに、内股下段から少し前に出るように距離を合わせワンツーパンチのワンのタイミングで右下突きでカウンターを取っています。

 カウンター後の相手の変則蹴りを冷静に捌いているのも見事ですが、カウンターからの一連の動きは当人にとっては無意識な動き、無意識で自然な動きだからこそ変則蹴りにも上手く対応出来ています。

 カウンターは私の組手の指導の最重要点ですが、それがスパーリングで自然と出来る道場生がこのところ増えているので嬉しく思います。

 カウンターのような技術が使えてくるとスパーリング面白く感じてきます。

f:id:osakadojo:20210127092751j:plain

 道場生にはカウンターを練り上げ、スパーリングの面白さを大いに感じて欲しいと思います。

 そして面白さが募れば楽しさとなりますが、空手の本当の楽しさを感じて欲しいと思います。

 

 昨日の徳島市加茂道場

 少年部クラス(18 時30 分~19 時30 分)


徳島市加茂道場少年部1.27.2021

 一般部クラス(19 時45 分~21 時)


徳島市加茂道場一般部1.27.2021

 1.27.2021 記

認知スキルと非認知スキル

 昨日の美馬道場少年部(19 時~20 時) 、移動稽古は受け技からの逆突き。


美馬道場少年部1.26.2021

 幼年、低学年の子達にはなかなか難しい動作ですが、難しいからといって妥協せず正確な動作を指導。  

 子供たちにとって難しい動作は、興味を覚え積極的に取り組む稽古ではないと思います。

 興味を覚え自ら積極的に取り組める物事は、子供たちの能力を高めるものであり、それは認知スキルの向上に分類されるものと思います。  

 積極性が持てることが認知スキルを高めるのに対し、積極性を持てないことが無意味であるかと言えば、私はそうではないと思っています。

 認知スキルに対し非認知スキルという言葉がありますが、非認知スキルは簡単に言えば〝我慢〟をすることから継続力やセルフコントロール 力を高める、その人の社会性に及ぶ能力です。

 昨日の移動稽古は、厳しい雰囲気を出して指導しました。

f:id:osakadojo:20210126095132j:plain

 その雰囲気には子供たちの我慢も相まったと思いますが、最初出来なかった動作が出来るようになりました。

 空手の稽古は非認知スキルを高めるのに最適のように個人的に思いますが、少年部指導においては非認知スキルの向上を求めて行きたいと思 います。

 

 さて一般部(20 時15 分~21 時15 分) は、2 月28 日に行われる第16 回徳島錬成大会に出場する道場生が大半だったので選手稽古。


美馬道場一般部1.26.2021

 久しぶりの大会に出場する道場生には大いに頑張って欲しいと思いますが、第16 回徳島錬成大会は先週の土曜日に申込みを締め切りました。

 今大会は131 名の選手にエントリーしていただきましたが、当初の大会案内より変更を検討する点が出てきました。

 変更点の最たるものはワンマッチ、クラスの統廃合ですが、コロナ禍により試合の機会が激減した選手に少しでも試合を提供したい意図が変更にはあります。

 変更の検討は次の日曜日に行われる一回目の運営会議で決めたいと思いますが、変更された場合は所属長を通じて該当選手の皆さんに打診し ます。

 変更の良否は選手の皆さんに委ねたいと思いますが、打診があった選手の皆さんには忌憚のない応答をお願いしたいと思います。

 この時期に参加される選手にはより良い大会を提供したいと思いますが、もちろんコロナ対策を最重要点として運営を練って行きたいと思います。

1.26.2021記

居残りスパーリング、動きや反応の柔らかさを求めて

 鴨島道場の居残り稽古では、顔面パンチ有り、簡単な組技有りのスパーリングを行っています。

 以前は約束練習で顔面パンチのディフェンス練習を行ってからスパーリングをしていましたが、最近は最初からスパーリング。

 顔面パンチは普段のフルコンスタイルでの稽古を応用して、組技に関してはタックルの簡単な切り方だけ知ってもらって、これもまた普段の稽古の応用で対応してもらっています。


居残りスパーリング1.23.2021

 最近、居残りに参加されだしたシニア道場生の方、慣れない普段と違うスパーリングに普段の稽古を応用すべく〝柔らかく動くこと〟〝柔らかく反応〟することをアドバイス

 〝柔らかく動くこと〟はまだしも〝柔らかく反応〟することとは抽象的な例えですが、スパーリングで見よう見まねでやっていた普段しないタックル等は動きや反応の柔らかさとなります。

 突き・蹴りのみといった技が限定されたスパーリングでは、動きや反応は固くなりがちのように個人的に思います。

 反してバラエティに飛んだ技の展開のあるスパーリングの方が、動きや反応の柔らかさは練り上げやすく、その柔らかさは技が限定されたスパーリングにもフィードバックされるものと思います。

f:id:osakadojo:20210125091600j:plain

 シニア道場生の方の見よう見まねでされていたタックルはタイミング的にはバッチリでしたが、見よう見まねでもやってみようとする柔軟な志向も動きや反応の柔らかさとなります。

 居残りスパーリング、頑張っていただきたいと思います。

 

 土曜日の鴨島道場

 選手クラス1 部(15 時~16 時)


選手クラス1部1.23.2021

 少年部クラス(16 時15 分~17 時15 分)


鴨島道場少年部1.23.2021

 選手クラス2 部(17 時30 分~19 時)


選手クラス2部1.23.2021

 一般部クラス(19 時15 分~20 時30 分)


鴨島道場一般部1.23.2021

 居残り稽古(21 時~21 時30 分)


鴨島道場居残り稽古1.23.2021

 1.25.2021 記